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トレーニング&ケア

2022.05.11

肥満と肥満症の違いとは?太りすぎだけじゃない!実は怖い肥満症

こんにちは。スリーウエルネス理学療法士の原田です。

コロナ禍も未だ収束に至らず、変わらず在宅ワークで運動不足を実感していたり、ストレスで太ってしまったという方も多いのではないでしょうか?「肥満」という言葉はとても身近ですが、定義やリスクについて、みなさんご存知ですか?肥満とひとことで言うと、特に症状もないので「ただの太りすぎ」だと思うかもしれません。実はその「太りすぎ」を放っておくと、怖い健康障害が生じるのです。今回はそんな肥満についてお話したいと思います。

肥満の定義って?

近年、日本における食生活を取り巻く環境の変化、すなわち食生活の欧米化や運動不足から肥満の人が急激に増えています。

肥満とは脂肪組織が過剰である状態を言い、肥満度の判定には、国際的な標準指標である
BMI(Body Mass Index)=[体重(㎏)]÷[身長(㎡)]
が用いられています。

BMIってなんだろう?

日本ではこのBMIが25を超えると「肥満」と判断されます。WHO(世界保健機関)基準ではBMI30以上が肥満とされています。日本と欧米との間で取り扱いが異なる理由のひとつに、欧米は日本に比べ、肥満者が多いこと、日本ではBMIが低くても、肥満に起因する合併症の有病率が欧米より高いことなどが挙げられます。

男女ともに標準とされるBMIは22です。統計上、BMI22が肥満との関連が強いとされる糖尿病や高血圧、脂質異常症(高脂血症)に最もかかりにくい数値とされています。 インターネット上には体重と身長を入力するだけでBMIの数値を算出してくれるサイトも数多くあるので活用してみるのもいいかもしれません。

肥満には2つの種類が

ひと言で「肥満」といっても、実は2つの型に分けられているのをご存知ですか?
脂肪が体のどこの部分にたまっているかによって「皮下脂肪型肥満」と「内臓脂肪型肥満」の二つに分類されます。

●皮下脂肪型肥満
全身の皮下(皮膚と筋肉の間)の脂肪蓄積が目立つ肥満で女性に多い。

●内蔵脂肪型肥満
内臓周辺への脂肪蓄積が目立つ肥満で男性に多い。

より多くの生活習慣病に関係しているのは内臓脂肪型肥満です。なぜなら内臓脂肪型肥満は脂肪肝を伴いやすく、その影響でコレステロールや血糖値が高くなりやすい上に、内臓脂肪そのものも動脈硬化を促す物質を放出するからです。内臓脂肪型肥満の方は要注意ですね!

肥満と肥満症

「肥満」とは脂肪組織に脂肪が過剰に蓄積し、BMI25以上の方を指しますが、それだけでは病気ではありせん。しかし「肥満症」とは「肥満」と判定され、かつ肥満に起因ないし関連する健康障害が一つ以上合併するか、あるいはCTで測定した内臓脂肪の面積が100㎠以上と定義されています。肥満症は「治療が必要な状態」=「病気」です。

肥満に起因する健康障害とは?

では、「肥満に起因する健康障害」ってどんなものがあるのでしょうか?日本肥満学会が「肥満症治療ガイドライン2016」で掲げられているのが

  • 耐糖機能障害(2型糖尿病・耐糖能異常など)
  • 脂質異常症
  • 高血圧
  • 高尿酸血症、痛風
  • 冠動脈疾患:心筋梗塞・狭心症
  • 脳梗塞:脳血栓症・一過性脳虚血性発作
  • 脂肪肝(非アルコール性脂肪肝疾患、NAFLD)
  • 月経異常、不妊
  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS)、肥満低換気症候群
  • 運動器疾患:変形性関節症(膝、股関節)、変形性脊椎症、手指の変形性関節症
  • 肥満関連腎臓病

の11項目。みなさん、健康診断の結果を見直してみましょう!BMIは25以上ありませんか?ガイドラインに挙げられた健康障害に当てはまるものはありませんか?当てはまる方は無症状でも要治療の状態ですよ!

肥満が引き起こすリスクとは?

肥満が血管にダメージを与える!

肥満によって糖尿病や脂質異常症(高コレステロール血症)、いわゆる生活習慣病を発症し、高血糖や高コレステロールの状態が続くと、血管は大きくダメージを受けてしまいます。その結果、動脈硬化がさらに進行し、高血圧症の悪化や心血管疾患(心筋梗塞や狭心症など)、脳卒中など、数多くの疾患を合併するリスクが高まります。

肥満が癌のリスクを上げる!

近年、肥満は動脈硬化性の疾患だけではなく、悪性腫瘍(癌)の発症、進展にも関係していることが明らかになってきました。子宮体癌、乳癌、大腸癌、肝癌、胆嚢癌などが肥満との関係が認められています。前述の「肥満症治療ガイドライン2016」には癌について触れている項目がないのですが、これは癌を発症してしまうと、他の疾患と違い減量治療を行っても癌の改善には至らないためです。しかし、肥満を予防することが癌発症のリスクを下げることは明らかになっています。肥満予防が癌予防にもなるとは驚きですね。

健康づくりにおいて肥満予防・対策は最重要。スリーウエルネスでも過去のブログで脳卒中動脈硬化健康寿命をテーマとして取り扱っています。これらの病気を予防したり、健康寿命を延ばすには肥満の予防や対策が必須です。

運動して肥満を予防しよう!

肥満の予防・治療は食事と運動を組み合わせて行うことが重要。食事によるエネルギー摂取を減らすことと運動によるエネルギー消費を増やすことを同時に行いましょう。

痩せようと決意し食事制限を行う方、多いのではないでしょうか?ただし極端な食事制限だけで痩せようとすると、運動を十分に行うためのエネルギー源を得られないだけではなく、脂肪以外の筋肉量が減少します。筋肉量が減ると、安静時のエネルギー代謝率が悪くなり、結果、より痩せにくい体質へと変わってしまいます。極端な食事制限を避け、運動を行い、筋肉量を増やすことで、安静時のエネルギー代謝が促され、脂肪を燃焼しやすい身体を作ることができますよ。

3Wellnessでできること

動脈硬化や癌など、とても怖い病気ばかり出てきましたが、健康障害も内臓脂肪蓄積もなければ、「肥満」ではあっても「肥満症」ではないので医学的には直ちに治療を行う必要はありません。しかし、肥満が続くと将来的に何らかの健康障害を引き起こす肥満症へと移行するリスクが高いことに変わりありません。ですので体重減少のために今すぐ対策が必要です。

スリーウエルネスでは運動指導はもちろんのこと、InBodyという測定機器を使用し、筋肉量や体脂肪量の計測を行っています。

InBodyとは?

近年、体脂肪率も測定できる家庭用の体重計も市販されていますが、機種によって測定方法や判定基準が異なることがあり、体脂肪率の正確な測定は困難です。Inbodyは体組成計で唯一、心臓などの動く臓器のある体幹を含めた全ての部位(両腕、両足、体幹)を単独で測定することが正確な測定が可能です。このため、より精度の高い数値が分かります。また、InBodyは体重や体脂肪率だけではなく、身体の各部位の筋肉量や体の栄養状態、むくみの程度まで分かります。IDで個人を登録することができるので、定期的に計測することで、運動の成果を時系列で追うことができます。
※ただし、InBodyは微弱電流が流れるため、ペースメーカーを挿入されている方は測定できません。

スリーウエルネスではご入会いただくと、無料でInBody測定がついてくるので、入会したその日から身体の状態を測定し、運動の成果を数値で確認することができます!また、スリーウエルネスには看護師も常駐しているので、InBodyで測定した結果を基に健康に不安がある方のアドバイスも行っています。 スリーウエルネスで安心・安全にトレーニングをしませんか?

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<参考サイト>
肥満症治療ガイドライン2016
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/107/2/107_262/_pdf/-char/ja
e-ヘルスネット「BMI」
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-002.html

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