肌だけじゃない!季節の変わり目に感じる体の変化とアンチエイジング
目次

こんにちは。
スリーウエルネス、鍼灸師の津田です。
夏の終わりから秋にかけて、肌や身体の変化を感じることはありませんか?
実は、秋は一年の中でも特に「肌や体の変化を感じやすい季節」です。
もちろん、季節が変わったからといって、すぐに老化が進むわけではありません。
でも、夏の間に受けた紫外線や暑さによる疲労、冷房による乾燥、睡眠リズムの乱れなどが、秋になって表面化することがあります。
ですので、夏に疲弊した身体を秋に整えるアンチエイジングをおすすめします。
「アンチエイジング」を一言で言うと老化を抑えることです
エイジング(aging)は「加齢」や「老化」というように年をとること、アンチ(anti)は「抵抗」を表しています。つまり、アンチエイジング(anti-aging)とは「抗加齢」「抗老化」を意味します。
「アンチエイジング」には、老化を止めて、いつまでも若々しさを維持するという意味合いが含まれています。
アンチエイジングの分野
「アンチエイジング」と聞くとどういった分野を思い浮かべますか?
美容の世界においてよく耳にするアンチエイジングですが、実は、健康や医療の世界に大きな関わりがあるのです。
<健康・医療>

生活習慣病のような身近な疾病は、加齢とともに発症リスクが高くなるといわれています。そのため、アンチエイジングによってこれらの病気にかかるリスクを減らし健康長寿を目指す「アンチエイジング医学(抗加齢医学)」が提唱されています。
厚生労働省の「令和6年簡易生命表」によると、日本人の平均寿命は男性が81.09歳、女性が87.13歳です。女性は40年連続で世界トップクラスの水準を維持していますが、日常生活が制限されずに生活できる「健康寿命」は男性72.57歳、女性75.45歳となっており、平均寿命とは約8〜11年の差があります。単に見た目だけでなく、病気を予防し、「健康寿命(自立して元気に生活できる期間)」を延ばすことがアンチエイジングの最大の目標です。
アンチエイジング医学は内科、外科、皮膚科、婦人科、眼科、歯科など各領域で注目されており、病気の治療ではなく「さらなる健康」へ導く積極的予防医学ともいわれています。
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<美容>

アンチエイジングという言葉は美容の世界でいち早く使われるようになりました。
しみやしわなど「見た目のエイジングを遅らせたい」というように、できる限り若々しくありたいという多くの声から用いられるようになったのです。
アンチエイジングの目的は若々しさを保つこと

若々しい姿を保つと聞くと美容面に目が行きがちですが、健康を維持するという側面も忘れてはなりません。老化現象を軽減させたり、遅らせたりすることが目的です。
アンチエイジングを心がけて病気やケガの予防に努めることは、寝たきりになることを防ぎ、いつまでも健康で若々しい姿を保つことになるのです。
最近では、体形や行動を含め若くみえる人は実際に肉体年齢が若いということがわかってきました。見た目を若々しく保つことが健康寿命につながるという科学的なデータも発表されています。
そもそも、老化はどうしておこるのでしょうか?
老化の原因は「活性酸素」!?

人の身体は呼吸によって血液中に取り込まれた酸素を、全身の血管を通って各細胞に運びます。細胞は、酸素と栄養分(ブドウ糖など)を使って生きるためのエネルギーを作り出します。 ですが、一部の酸素が通常よりも活性化した状態が生じることがあります。それを活性酸素といいます。
適量であれば体内の細菌やウイルスを退治する免疫機能として働きますが、過剰に増えると正常な細胞や遺伝子(DNA)を攻撃し、老化やがん、生活習慣病を引き起こす原因となります。
活性酸素による細胞へのダメージは、金属がサビる過程に似ていることから「体のサビ」とも呼ばれます。生活する上で、老化を早めることにつながるのは、体内に活性酸素の影響を受けること といわれています。
体内に活性酸素(老化)が増える主な要因

・紫外線
・喫煙
・大気汚染(排気ガス)、電磁波、放射線
・農薬(添加物が含まれた食品)
・ストレス
・栄養素の不足、過剰摂取 など
老化につながる要素は、私たちの日常生活に身近なものばかりです。
完全に無くすことはできませんが、日常生活を工夫することで過剰な発生を抑えることはできます。
アンチエイジングのやり方

では、実際にアンチエイジングの方法はどのようなものがあるのでしょうか。
アンチエイジングと健康は大きなつながりを持っています。毎日の生活にとり入れられる簡単な方法で、アンチエイジングを日常生活に取り入れましょう。
<運動>
運動によって、「若返りホルモン」と呼ばれる成長ホルモンや「幸せホルモン」とされるセロトニンの分泌を促します。また、体脂肪を分解するアドレナリンやノンアドレナリンも分泌されるため、筋肉量の維持・増加にも役立ちます。

●有酸素運動
酸素をとり入れ、脂肪を燃焼させる運動です。心肺機能の向上・脂肪燃焼・筋肉量のアップに役立ち、血液循環が良くなることで美肌効果も期待できます。
有酸素運動の中でも、ウォーキングは日常にもとり入れやすく簡単に始めることができる方法の一つです。

●筋トレ
筋肉量を増やすことで基礎代謝量があがり、太りにくくなります。また、成長ホルモンの分泌を促すので、肌の老化防止になります。
筋トレといっても機械を使う難しいものではなく、自宅で簡単に行えるスクワットや腕立て伏せで十分です。

●ストレッチ
ストレッチを行うと、こりが緩和され姿勢が悪くなることを防いでくれます。また、体がほぐれるためリラックス効果があるといわれています。
就寝前や起床時にストレッチをとり入れるのがおすすめです。時間がとれないという方は、「姿勢よく早足で歩く」「階段を使う」など、日常生活での動作を意識するだけでもアンチエイジングの効果が期待できます。
〈食事〉

活性酸素には強い酸化作用があります。そのため栄養的な観点から、抗酸化物質を含む食材を積極的にバランスよく摂取することをお勧めします。体のサビを防ぐ抗酸化作用を持つビタミンCやビタミンE、細胞の生まれ変わりを助けるビタミンAやビタミンB群です。これらは食事やサプリメントでこまめに摂るのが大切です。
秋には抗酸化食材が豊富です。強力な抗酸化成分アスタキサンチンを含む秋鮭、ビタミンACE(エース)が豊富なかぼちゃやさつまいも、ポリフェノールを含むぶどうや柿が代表的です。夏の紫外線や疲労による肌や体のサビ(酸化)をリセットするのに最適です。
秋の主な抗酸化食材と特徴

- 秋鮭:強力な抗酸化物質アスタキサンチンを含み、肌の老化や乾燥を防ぐ。
- かぼちゃ:β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEが揃い、免疫力を高める。
- さつまいも:熱に強いビタミンCや、紫品種にはアントシアニンが豊富。
- 柿・ぶどう:ビタミンCやポリフェノール(レスベラトロールなど)による高い抗酸化作用。
ビタミンを摂取する際に注意してほしいのが、異なる性質を持つ水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンは、それぞれに、摂取するときです。特に、特定の食品ばかり食べたり、サプリメントなどの栄養補助食品を利用したりすると、その組み合わせによって、思いもよらずビタミンを過剰に摂ってしまうことがあるため、摂取量には注意してください。
<腸内環境を整える>

腸内細菌が元気に活躍している状態にあれば、活性酸素を退治してくれるのですが、腸内バランスが崩れていると、肌の細胞はじめ、体のいろいろな細胞がこの活性酸素によって傷つけられてしまいます。
ビタミン類は、ヒトの体内ではつくりだすことができません。ですので、食べ物の栄養分から摂取しなければなりません。
食べ物をもとに「腸内細菌」によってビタミン合成がなされているのです。
腸は、血管と同様に加齢による変化が大きいといわれています。
壮年期以降(40歳以降)では、ビフィズス菌などの善玉菌が減り、腸管の免疫力が低下します。
食物繊維、オリゴ糖、乳酸菌などを摂って腸内細菌バランスを改善することは、免疫力の向上につながり、腸のアンチエイジングにもつながります。
せっかく摂取したビタミンを無駄にしないためにも腸内環境は良好にしたいですね。
季節の変化を考えるとき、東洋医学には興味深い視点があります。
東洋医学では、秋は「乾燥」の季節

東洋医学では、季節ごとに自然界の変化と人の体の状態には関係があると考えます。
秋は「燥(そう)」の季節。
夏の湿気が少しずつ減り、空気が乾いてくる時期です。
この「乾燥」は、肌にも影響します。
肌が乾燥すると、キメが乱れたり、くすんで見えたり、小じわが目立ちやすくなったりします。
つまり、「秋になって急に老けた」のではなく、夏のダメージや秋の乾燥によって、それまで気にならなかった変化が目につきやすくなると考えることができます。
「肺」と「皮膚」をつなげて考える東洋医学
ここで登場するのが、東洋医学の「肺」という考え方です。
東洋医学における「肺」は、現代医学でいう肺という臓器だけを指すものではありません。
呼吸や体表の状態、水分代謝など、より広い働きを含めて捉えます。
そして、肺は「皮毛(ひもう)」をつかさどるとされ、皮膚や体表との関係が深いと考えられてきました。だからこそ、秋の乾燥が気になる季節には、スキンケアだけでなく、呼吸・睡眠・食事など、体全体を整えることも大切だと考えられます。
これは「肌は肌だけの問題ではない」という、東洋医学らしい考え方です。秋のケアでは「消耗したものを休ませる」という発想を持ってみてもいいかもしれません。夏は、体にとって意外と消耗の多い季節です。
暑さで食欲が落ちたり、寝苦しくて睡眠不足になったり、冷房の効いた室内と暑い屋外を行き来したりと、体温調節機能や自律神経が乱れてしまいます。冷たい飲み物や食事が増え、胃腸の働きが低下します。そうした夏の習慣をそのまま秋まで引きずってしまうと、体の疲れが抜けないまま、次の季節へ進むことになります。
だから秋は、まず生活を整える。それもひとつのエイジングケアだとおもいます。
秋は「潤い」を意識した食事を

東洋医学の食養生では、季節に合わせて食材を選ぶという考え方があります。
秋は乾燥しやすいので、食事でも「潤い」のあるものを意識してとりいれてほしいです。
たとえば、梨、れんこん、山芋、白きくらげなど、瑞々しい旬のものを取り入れてもらいたいです。
「この食材を食べれば健康になれる」という話ではありません。
大切なのは、旬のものを取り入れながら、温かく消化しやすい食事を心がけ、自分の体調や体質に合わせることが大切です。
東洋医学の養生には、「誰にでも同じものを」という考え方ではありません。
秋のアンチエイジングは、生活の小さな見直しから

毎日の生活を少しだけ見直してみる。
朝晩の保湿を丁寧にする。
日中は紫外線対策を続ける。
夜更かしを減らして、睡眠時間を確保する。
冷たいものばかりを選ばない。
旬の食材を食卓に取り入れる。
深くゆっくり呼吸する時間をつくる。
特別なことをする必要はありません。
けれど、こうした自身の体調を気遣う小さな積み重ねが、秋から冬へ向かう体を整える土台になります。
「老けない」より、「心地よく年齢を重ねる」
アンチエイジングという言葉には、「老化に逆らう」というニュアンスがあります。
けれど、東洋医学の考え方に目を向けると、少し違った見方になります。
季節が夏から秋へ、秋から冬へと移り変わるように、私たちの体も変化していきます。
その変化を無理に止めるのではなく、その時々の状態に合わせて整えていく。
それは、「若さを取り戻す」というより、今の自分を心地よく保つための養生なのかもしれません。
秋になって肌や身体に変化を感じたら、慌てて何かをする前に
夏の疲れは残っていないか。
睡眠は足りているか。
肌は乾いていないか。
食事は乱れていないか。
日頃の生活を見直してみてください。
そして、これからの季節を気持ちよく過ごすために、少しだけ自分をいたわってあげる。
秋のエイジングケアは、老化と戦うことではなく、季節と一緒に自分の体を整えていくこと。
ぜひ自分の身体のアンチエイジングをはじめてみてください。