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トレーニング&ケア

2022.05.18

筋トレ初心者必見!スクワットを始めよう!スクワットのポイントと注意点

こんにちは。スリーウエルネス柔道整復師の大塚です。

以前のブログで筋トレ初心者の方へおススメの筋トレとして「BIG3」を紹介しましたが、今回はその中でも、「キング・オブ・エクササイズ」と呼ばれている、スクワットについて詳しく解説します。

スクワットはバーベルを担ぎ、しゃがんで立つという動作で、お尻(大臀筋)や脚(大腿四頭筋、ハムストリングス)の筋肉を鍛えることができる種目です。それだけではなく、バーベルを担いでバランスをとる必要もあるため、腹筋群や腰まわりの筋肉(脊柱起立筋)などの体幹を鍛えるのにも有効。また全身の筋肉を使うため、消費カロリーが多く、ダイエット目的の方にもおススメしたいトレーニングです。

しかし、どうやってやるのかがわからない、正しいフォームって何?どれくらいやればいいの?という筋トレ初心者の方のために、今回はスクワット正しいやり方について詳しく解説していきます。

事前準備

スクワットを行う前に、必ず行ってもらいたいのがパワーラックのセッティングです。

スクワットは「パワーラック」と呼ばれる金属の枠で囲われた器具の中で実施します。このパワーラックにはバーベルの高さを調節し引っ掛けるための爪(ラック)とセーフティバーが備えられています。セーフティバーは万が一トレーニング中にバーベルを落としてしまっても大きな事故に発展することを防ぐ役割がありますので、必ずセッティングしましょう。スクワットだけでなく、ベンチプレスやデッドリフトもこのパワーラックの中で行うことで重大な事故を予防できますよ。

パワーラックのセッティングをしよう!

①バーベルの高さを決定
まずはスタートポジションにバーベルを設置するためのラックの高さを決め、ラックの取り付け位置を変更しましょう!ポイントとしてはバーベルが鎖骨の高さくらいの位置。バーベルの位置が高すぎると、トレーニング開始前後にバーベルを持ち上げる・戻すのが難しくなり、逆に低すぎるとトレーニング前から力を使ってバーベルを持ち上げる必要があり、スムーズにトレーニングに移行できません。

②セイフティバーのセッティング
忘れずに行ってもらいたいのがセーフティバーのセッティング。このセーフティバーの高さの目安は膝上からこぶし1個分です。大切なことなので何度も言いますが、セーフティバーのセッティングを行わないと、万が一バーベルを落下させた際に、重大な事故につながることがあります。必ず行いましょう!

スクワットの基本動作を見てみよう!

では、早速スクワットの基本動作を見ていきましょう!

グリップ~ラックアウト

手幅はなるべく狭くします。体格にもよりますが、バーベルの外側の目印(81㎝ライン)に小指をかけるくらいがおススメです。ちなみのこの81㎝ライン、バーベルの中心から左右40.5㎝のところに引かれ、左右のライン間が81㎝になっています。パワーリフティング競技などでこの81㎝ラインより手幅を広くしてはならないというルールがあるため、基本的にはどのバーベルにも付いています。

バーベルを握ったら、バーベルの下に潜り込みながら、肩甲骨を寄せ、背中に力を入れ、背中から肩のあたりがちょっと窮屈かな?と思える程度にタイトに構えます。肩甲骨を寄せることで僧帽筋と三角筋後部が盛り上がるので、盛り上がったところにバーを乗せ、立ち上がりましょう。

ラックアウト~バックステップ

バーの真下に潜り込んで立ち上がり、バーを持ち上げることを「ラックアウト」と言います。ラックアウトしたら、2~3歩下がって、しゃがむ位置を決めましょう。何歩も小刻みに下がると、しゃがむ前から、力を使ってしまうので、なるべく少ない歩数で下がることをおススメします。また、バックステップと同時にスクワットを行うスタンス(足の開き)を決めます。スタンスについての解説はのちほど詳しく行います。

しゃがみ動作

スタート時と同じ姿勢を保ったまま、しゃがんでいきましょう。この時、腰を反りすぎない、胸は張りすぎないように注意しましょう!しゃがむ際は、膝を少し外に割る意識をもってしゃがむと臀部(お尻)に力が入りやすくなります。背中のカーブはスタート時の姿勢をキープします。立ち上がりは、しゃがむ際と同じ姿勢で、膝と股関節を伸ばすと、自然と良いフォームなります。重心をぶらさずに、バーが垂直な軌道を描くように意識しましょう。

スクワットはバーを担ぐ、後ろへ下がる、しゃがむ、立つ、これだけの要素ですが、正しいフォームで行うことは簡単ではありません。何度も繰り返して、正しいフォームを身につけましょう!

NGフォーム

スクワットに関わらず、全ての筋トレに言えることですが、「正しいフォームで行うことが大切!」ということ。間違ったフォームでのトレーニングは筋トレの効果を十分に得られないだけでなく、ケガのリスクが高まります。筋トレ初心者の方にありがちなスクワットのNGフォームを紹介します。こんなフォームになっていませんか?

NGフォーム①【胸を張り、腰が反りすぎている】

まず最初のNGフォームは「胸を張り、腰が反っているフォーム」。体幹の弱い方や女性に多いです。体幹の筋肉がバーベルの重さに耐えきれず、上半身が前傾してしまい、そのリカバリーのために上半身を無理に起こそうとした結果、この姿勢になります。このフォームは腰に大きく負担が掛かり、腰を痛める原因になります。身体が前傾しないように、体幹に力を入れ、大きく息を吸って腹圧を上手く使うことが大切です。

NGフォーム②【膝が内に入る】

次に紹介するのが「膝が内に入るフォーム」。腰を反らしすぎる(骨盤が前傾する)と、股関節がロックされ、膝が極端に内に入ってしまいます。膝が内に入ると膝や腰を痛めるリスクが高まります。改善方法はNGフォーム①と同じく、体幹や腹圧を上手く使い、骨盤の前傾を改善することです。

NGフォーム③【膝がつま先より前に出ている】

3つ目は「膝がつま先より前に出ているフォーム」。つま先よりも膝が多少出てしまう分には問題ないのですが、極端に出てしまうと太ももの前の筋肉(大腿四頭筋)に多く刺激が入ってしまい、お尻(大臀筋)や太もも裏(ハムストリングス)に刺激が入りづらく、スクワットのトレーニング効果を十分に得ることができません。また、このフォームは膝を痛める原因になるので注意が必要です。
骨盤が後傾している方、つま先重心の方、大臀筋やハムストリングスが硬い方に多いです。トレーニング前にしっかりとストレッチし、お尻や太もも裏を伸ばすこと、しゃがむときに脚の裏の中心に重心が来るよう意識することなどが改善のポイントです。

スクワットトレーニングで押さえておきたいポイント

重心の位置

重心の位置は常に足の裏の真ん中を意識しましょう。 動作時につま先やかかとが浮いたりする方は、重心がつま先やかかとになっている可能性があります。重心を真ん中にすることで、足裏全体で床をしっかり押すことができ、必然的に筋肉に力が入りやすく、力強く立ち上がれます。

体幹を安定させる

体幹が安定しないと、腰が反ったり、丸まったりしてしまい、怪我のリスクが高くなります。体幹が安定しないという方は、スクワットの前に体幹トレーニングや腹圧をあげる呼吸エクササイズを取り入れるようにしましょう。またトレーニング用の「パワーベルト」を使用すると体幹を安定させることができますよ。

呼吸を止めない

筋トレ上級者の中には、呼吸を止めてトレーニングを実施する「バルサルバ法」を取り入れている方もいますが、筋トレ初心者の方にはあまりおススメできません。バルサルバ法は動作中に息を止めることで高重量を扱いやすくなる反面、酸欠で立ち眩みを起こしたり、血圧を大きく変動させ、時には失神してしまうこともあります。基本的にしゃがむときに息を吸い、立ち上がる時に吐くようにしましょう。

スタンス

スクワットのスタンス(脚の開き)は、どの広さが良い・悪いなどはありませんが、スタンスの広さによって鍛えられる筋肉が変わります。鍛えたい筋肉を明確にして、スタンスを決定しましょう!

ナロースタンス(狭めの足幅)
腰幅やそれより狭い足幅で立ちます。
ノーマルスタンスに比べ、太ももの前面(大腿四頭筋)に強い刺激が加わります。

ノーマルスタンス(基本の足幅)
基準となるスタンスは腰幅から肩幅。つま先は30度くらい外側に向けます。
お尻(大臀筋)と太ももの前後(大腿四頭筋、ハムストリングス)をバランスよく鍛えられます。

ワイドスタンス(広めの足幅)
肩幅よりやや広い足幅で立ちます。つま先もノーマルスタンスよりも外側へ向けます。
内ももの筋肉(内転筋群)が鍛えられます。

最初からすべてのポイントを抑えながらトレーニングすることは難しいと思います。トレーニングをする日よって「今日はここを意識してやってみよう」など課題を決めてトレーニングをすると良いですよ。

スクワットトレーニング開始!負荷量はどうやって決める?

スクワットトレーニングを行う際に、どのくらいの重さで何回行うのが適正かつ効果的なのでしょうか?
それを決めるためには、トレーニングの世界での負荷設定の基準である「RM(アールエム)」という単位を正しく理解する必要があります。

1RM=正しいフォームで頑張って1回ギリギリあげることができる重さ

のことを指します。
例えばスクワットで60㎏の重量をギリギリ1回上げることができた場合、

1RM=60㎏

と表します。
筋トレの負荷設定や回数に関しては、筋トレの目的によって変わりますが、筋肉をつけるために筋トレを実施する方が多いと思いますので、ここでは筋肥大を目的とした場合の設定方法を解説します。

1RMの70~80%の負荷で8~12回を1セットとし、3セット

これが筋トレをする際の負荷設定・回数です。
例えばスクワット1RM=60㎏の人の場合、

42㎏~48㎏の重量で8~12回を3セット

となります。
この設定値もあくまで目安。この負荷設定で実施した時に、セットが進むと設定回数をこなせない、フォームが乱れてしまう場合などは負荷を軽くする、回数を減らすなど、臨機応変に対応しましょう!

まとめ

スクワットは人の骨格に影響を受けやすい種目です。足の長さや関節の柔軟性などは人それぞれ。それらが影響するため、同じポイントに注意して実施しても、人によって刺激が入りやすい筋肉も変わります。だからこそ反復し、自分に合ったフォームを探していくことが大切です。1人でフォームを確立するのが難しいという方は、正しいフォームを獲得するまでの間はパーソナルトレーニングを受けてみるのも良いと思いますよ。

スリーウエルネスでは、トレーニング指導を身体の解剖学を熟知した医療国家資格を持つトレーナーが対応します。トレーニング初心者の方、正しいフォームが分からないという方など、ひとり一人の状態・レベルにあったプログラムを作成し、安心してトレーニングに取り組めます。是非、一緒にトレーニングを始めませんか?

次回のブログではスクワットトレーニングを行う前におススメのウォーミングアップ種目や補助種目についてお話ししたいと思います。

スリーウエルネス柔道整復師 大塚

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