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トレーニング&ケア

2022.03.23

ケガ予防に欠かせないウォーミングアップ!その正しい目的と方法とは?

こんにちは、スリーウエルネス健康運動指導士の尾嶋です。

季節も春ということで、外に出て身体を動かすのが気持ちの良いですね。
この時期、運動習慣のない方がいきなり運動してしまったがために、肉離れや捻挫(ねんざ)などのケガをしてしまったなんていう話をよく聞きます。運動習慣のある方にもない方にも運動前に大切なのが”ウォーミングアップ”。

以前のブログで「ストレッチング」について解説しましたが、ストレッチングと同様に運動前に必ず行っていただきたい「ウォーミングアップ」について今回はお話します。

正しくウォーミングアップを行うことでケガの予防はもちろん、心臓や肺への急激な負担を軽減したり、競技でのパフォーマンスを最大限に発揮できる状態になります。ぜひ参考にしてください。

ウォーミングアップすると身体はどうなる?

ウォーミングアップの目的

学校の体育の時間や部活動、スポーツをやっている方はその開始前など、誰もが一度はウォーミングアップの経験はあると思います。特に何も意識せず、言われたメニューをこなしていた方、本格的に身体を動かす前に必要だというのを理解して行っていた方など様々だと思います。
そもそも、ウォーミングアップはどのような目的で行われているのでしょうか?

  • 身体が運動できる状態かを確認すること
  • 身体の状態をこれから行う主運動に向けて整えること
  • 心の状態を主運動に向けて整えること

この3つがウォーミングアップを行う最大の目的です。目的を意識して行っていましたか?目的を意識してウォーミングアップを行うとその効果は大きく変化しますよ。

ウォーミングアップで身体に起こる変化とその効果

では主運動の前にウォーミングアップを行うと、身体の中ではどのような変化が起きているのでしょうか?効果と併せてみてみましょう!

体温や筋温を上昇し筋肉の柔軟性が向上する
体温が上がり、血管が拡張して体中の血の巡りが良くなります。その結果、血液に乗って筋肉に運ばれる酸素の供給もスムーズに行えます。
また筋肉が温まると、筋肉を構成している筋繊維がなめらかに伸び縮みし、筋肉の柔軟性が向上、俊敏に動けるようになります。

関節の動きが滑らかになり、ケガを予防する
ウォーミングアップで関節を動かすと、関節内で滑液(かつえき)が分泌されます。滑液は自動車に例えると、「エンジンオイル」のような役割を果たしています。車もしっかり暖気(ウォーミングアップ)することでオイルがエンジン全体に行き渡りエンジンがスムーズに動きますよね。
関節内でもウォーミングアップにより滑液が十分に関節内に行き渡ることで各関節でよりスムーズな動きが可能になります。また筋肉の柔軟性向上効果との相乗効果で、運動によるケガの予防につながります。

心拍数、呼吸数を緩やかに増加させ、心肺への負担が減る
ウォーミングアップを行わず、いきなり負荷の強い主運動に臨むと、筋肉は急激に酸素を消費するため、酸素供給が間に合わず、細胞が酸素不足を起こします。ウォーミングアップを行うことで緩やかに呼吸数を増加させるので、主運動開始直後の酸素不足が少なくなり、運動中に利用できる酸素は増加します。さらに、呼吸に関わる筋肉の活動が活発になり、心拍数や呼吸数の急激な増加を防げるため、心臓や肺への負担が少なくなります。

運動にかかわる神経を刺激し、パフォーマンスを向上させる
ウォーミングアップで運動を司る神経を刺激しておくことで、主運動開始直後から、より良い状態でのパフォーマンスを行える状態へと身体の準備ができます。

脳を活性化させ、主運動へ向けての心の準備を整える
ウォーミングアップによって主運動前に脳を活性化させ、これから行う運動のイメージができます。自分のイメージ通りに体を動かしやすくなり、精神的にゆとりをもって主運動を迎えることができます。

ウオーミングアップで体温を上昇させるのは何となく経験からわかりますが、実は神経系や脳にまで作用していたとは驚きですね。

ウォーミングアップの種類

では、具体的にウォーミングアップって何をやればいいの?という方もいらっしゃるのではないでしょうか。体育の時間や部活動では、何となく先生やコーチに言われたメニューをこなしていたので、自分自身で考えたことがないという方も多いと思います。

具体的なウォーミングアップの方法を紹介する前に、実はウォーミングアップには大きく分けて2つの種類とそれを組み合わせた3つの方法があるのをご存知でしょうか?

アクティブ(能動的)ウォーミングアップ

アクティブ(能動的)なウォーミングアップは、一般的ウォーミングアップと専門的ウォーミングアップに分けられます。

【一般的ウォーミングアップ】
全身の筋温を温めることを主目的に、ジョギングや動的ストレッチを行うウォーミングアップ。全身の筋肉に対して血流を増やすことができます。体育の授業で最初に行っていたような内容が一般的ウォーミングアップになります。

【専門的ウォーミングアップ】
特定の運動やスポーツ活動の準備段階として行います。筋トレを行うなら筋トレの動き、競技を行うなら競技に特化した動きを低い強度で行います。これを行う事で種目や競技特有の動きに神経系を同期させ活性化させる事ができます。

50メートル走を例にすると、まずは5割7割での力で走ってから、実際に測定したほうが早く走れると思いませんか? それは走るという動作で使う神経系を活性化しているんですね。

パッシブ(受動的)ウォーミングアップ

パッシブ(受動的)なウォーミングアップは、自ら身体を動かさず、温浴やマッサージ、筋膜リリース、物理療法などにより、全身の筋温を温めるウォーミングアップです。全身の筋肉にだけでなく、特定の部位・筋肉を狙って血流を増やすこともできます。補助的に行われることが多くアクティブウォーミングアップと比べると、効果は少ないとされています。

アクティブ(能動的)とパッシブ(受動的)の両方を合わせたもの

リハビリテーションの現場で行われることが多いのがアクティブとパッシブの併用。腰や肩などの痛めている部分に、物理療法、マッサージなどを行った後に、アクティブウォーミングアップを行います。

スリーウエルネスでもリハビリ分野だけでなく、ウォーミングアップを効率化するため、筋膜リリースファシアスリックテクニックやINDIBA®をアクティブウォーミングアップと併用することがあります。

ウォーミングアップの3種類の中で、アクティブ(能動的)なウォーミングアップは、得られる効果が長く持続されるだけでなく、パフォーマンスの効率を上昇させると言われています。

ウォーミングアップの流れ

代表的なウォーミングアップの流れを紹介します!
ウォーミングアップを行う際は、

  • 体温を上げることを重視し、環境温度に十分に配慮する。
  • アクティブウォーミングアップを中心として構成する。
  • 主運動やスポーツの特性を考慮した専門的な動きを取り入れる

の3点に注意して行いましょう!

ウォーミングアップの量やタイプには個人差や競技特性によって違いがあります。その時の身体の状態によっても異なりますので、自分のタイプや体力、体調に合った内容で行いましょう。

ただ身体を動かせばよいのではなく、スピードや動き、脈拍などを徐々に主運動に近づけるように意識してくださいね。

静的ストレッチング、動的ストレッチングに関してはこちらのブログに詳しく紹介しています。併せてお読みいただけると効果的ですよ。

まとめ

スリーウエルネスのトレーニングは基本的にマンツーマン。ひとり一人の身体の状態や、競技に合わせたウォーミングアップ、トレーニングのプログラミングを行います。試合に向けて上手くコンディショニングできない、どこをトレーニングするべきか分からないとお悩みの方、是非一度ご相談ください。

運動時に体を動かしやすくするためにも、またケガの予防のためにもウォーミングアップは大切だとお分かりいただけたのではないでしょうか?今まで行っていなかった方は短時間からでも実施するようにしましょう!なんとなく行っていた方も「ウォーミングアップで身体にどのような変化が起こるか」を知っていただくことで効果が高めることができます。運動・スポーツの種類や内容に合わせてウォーミングアップを行っていただき、より安全にスポーツライフを楽しんでくださいね!

スリーウエルネス 健康運動指導士 尾嶋

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《参考サイト》

OGスマイル
ストレッチはなぜ体に良いの?ストレッチの種類や効果を理学療法士が解説します
https://ogw-media.com/smile/cat_physical/3920

ウォーミングアップやクーリングダウンは必要?目的や効果、メニューについて理学療法士が解説https://ogw-media.com/smile/cat_physical/3866

健康長寿ネット
ウォーミングアップの目的と方法
https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/shintai-training/warming-up.html

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