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トレーニング&ケア

2021.09.22

ランニング障害予防やパフォーマンス向上に重要な上半身のセルフケア方法

こんにちは。スリーウエルネス柔道整復師の大塚です。

ランニングは走る運動ということもあって、下半身に着目をしがちですが、上半身のケアをおろそかにしてはいないでしょうか。実は、ランニング障害の予防や、パフォーマンス向上には、上半身のケアがとても重要です。今回はランニング障害の予防やパフォーマンス向上に重要な、上半身のセルフケアの方法を解説していきます。

ランニングにおける上半身の影響

ランニングにおいて、上半身がどのように影響しているかを見ていきましょう。

パッセンジャーとロコモーター

まず、ランニング動作をわかりやすく考えるために、「パッセンジャー」と「ロコモーター」という言葉を説明します

・パッセンジャー
骨盤から上の上半身部分を指し、「運ばれるもの」ということを意味しています。


・ロコモーター
骨盤から下の下半身部分を指し、「運ぶもの」「動力部分」ということを意味しています。
つまりランニングは、上半身という荷物が、下半身という動力部分に運ばれるという動作の繰り返しになります。

台車で積み上げた荷物を運ぶ場合をイメージしてみてください。荷物が傾いていたり、グラグラと左右に揺れていたりすると効率良く前に進むことはできないですよね。
また、スケボーやスノーボードに乗っている時に、体が横に倒れたり、左右に揺れてしまったりすると転倒してしまいます。このように、パッセンジャーが傾いたり、揺れてしまったりすると、ロコモーターに負担がかかり、効率良く前方に進むことが難しくなるのです。

ランニングにおいても、パッセンジャーが左右に動揺したり、前後に傾いたりすると、効率よく前へ進みにくくなり、ロコモーターへの負担を強め、疲労や怪我の原因にもなりかねません。

試しに、立った状態で、背中を丸めて上半身を後ろに移動させてみてください。太ももの前面の筋肉が張ってくるのがわかるかと思います。
逆に、腰を反らして上半身を前に少し倒してみてください。ふくらはぎの筋肉が張ってくるかと思います。このように、上半身の位置によって筋肉にかかる負担が変わるのです。
つまり、効率良いランニング動作を獲得するには、パッセンジャーが直立位を保持して、前後左右の動揺を最小限にすることが理想的になるのです。

呼吸機能に重要な胸郭の柔軟性

ランニングに欠かせないのが、体に酸素を取り込む「呼吸」です。
呼吸は肺を取り囲んでいる「胸郭」の動きによって起こります。
胸郭は胸椎、肋骨、胸骨で囲まれた部分のことをいい、呼吸の際に拡大・収縮をして、効率良く酸素を取り込むように動いています。

胸郭

この胸郭の動きが硬くなると、呼吸の際に十分拡大・収縮が起こらなくなり、体内への酸素の取り込み効率が低下します。
つまり、ランニング時の呼吸効率を良くするためには、胸郭の柔軟性を獲得することがとても大切なのです。

上半身のセルフケア方法

では実際に、ランニングの障害予防やパフォーマンス向上に効果的な上半身のセルフケア方法を紹介していきましょう。

ストレッチ

・四つ這いでのCat&Dog

① 四つ這いの姿勢をとり、手を肩幅より少し広く開きます。手で床を押して、背中全体を丸めていきます。

② 次に、胸を張って肩甲骨を内側に寄せて、背中全体を反らしていきます。

①と②を交互に繰り返します。
あくまで背骨の動きを重点に行うので、肘は曲げないようにして行いましょう。

・胸椎ストレッチ

① 四つ這いの姿勢で、片方の手を頭の後ろに回します。

② 頭に手を置いている方に首を回しながら、肩甲骨を内側に寄せ、体を捻っていきます。

③ 体を捻った状態を5秒キープして、元の位置に戻します。

これを5〜10回繰り返します。
反対側も同じように行いましょう。

・座位での脊柱・骨盤・肩甲骨ストレッチ

① 座った状態で、両手を頭の後ろで組みます。

② 鼻から大きく息を吸って、胸を張り、肩甲骨を内側に寄せていきます。

③ 十分に息を吸い込んだら、鼻から息を吐きながら、背中を丸めて、肘を合わせるように、肩甲骨を外に開いていきます。

これを5〜10回繰り返します。

体幹トレーニング

・四つ這いでのダイアゴナルex

四つ這いの姿勢から、左手と右足をまっすぐに伸ばし、姿勢を保持します。
体と手足がまっすぐなるように意識して、10秒姿勢をキープします。
手足を左右入れ替えて同じように行います。

・ プランク

うつ伏せ姿勢から、肘と手のひら、つま先で体を支えます。
背中のラインが真っすぐなるように意識して、10〜30秒姿勢をキープします。
お尻が上に上がったり、腰が反らないよう真っ直ぐに保つのがポイントです。

まとめ

今回は、ランニングにおける上半身の影響について紹介してきました。
ランニングのパフォーマンスを向上するには
・パッセンジャーを安定させること
・胸郭の柔軟性を向上させること
が重要になります。上半身にも着目をして、体の土台を整えてみてください。

スリーウエルネス 大塚

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