スリーウエルネス消防訓練実施報告
先日、スリーウエルネスでは消防訓練を実施しました。ホテルでは年に2回以上消防訓練を行うことが義務付けられています。これは努力義務ではなく実施義務。スリーウエルネスでも年に2回の消防訓練を実施しています。
ちなみにこの消防訓練の中に3つの訓練を実施する必要があることはご存知ですか?
消火訓練、避難訓練、通報訓練です。
スリーウエルネスでの各訓練の様子をご紹介します。
消防訓練
①避難訓練
まずは避難訓練。スリーウエルネスにはホテル宿泊のお客様とトレーニング利用のお客様が常時いらっしゃいます。火災や地震の際にスリーウエルネスに滞在中、利用中のお客様の安全を最優先に避難誘導するための訓練です。
火災報知器が発報し、火災箇所が確認されると初期消火班は消火器を持ち発報階へ、避難誘導班は担当階へ走ります。
初期消火班が消火活動を行っている間に、避難誘導班は誘導階の客室全てに声掛けし、全客室誘導漏れがないかを確認します。
誘導階のお客様全員の避難誘導が終わったら、従業員も速やかに避難。
避難してきたお客様の人数、従業員の人数を確認し、避難誘導が完了したら、速やかに消防隊長(責任者)に報告し避難完了。
②通報訓練
火災報知機が発報すると、集中制御盤で火元確認、現地確認、初期消火、避難誘導と各従業員は動いていきますが、それと同時に重要なのが通報訓練。この通報訓練、大きく分けて2つの訓練に分かれています。
ひとつは「119番」、消防への通報訓練です。いざ火事が起きると咄嗟の出来事にパニック状態になり「火事の時は119番」と子供のころからあれほど刷り込まれたはずの番号が押せなくなることも多いそうです。仮に119番を押せても、現在の住所や目印となる建物、火災や避難の状況などを火災報知器が鳴り響く中、冷静に的確に説明するのは非常に難しいことです。これらの状況を的確に伝えるための通報訓練は非常に重要です。
ちなみにスリーウエルネスの集中制御盤にはボタンを押すだけで自動的に119番消防へつながり、「火災であること」と「住所」を伝えてくれる「火災通報装置」が備え付けてあります。
従業員の少ない時間帯、少ない人数で避難誘導を優先すべき時はこのボタンを押して、避難誘導に専念し、その間に消防隊員が駆けつけてくれる手筈になっています。
もう一つの通報訓練が「非常用全館放送」。火災報知器が発報したにも関わらず、何が起きているのかわからない状況が続くと、滞在・利用中のお客様は不安に思い、混乱します。「どこで」「何が起きている」のかを迅速・正確に伝えることで、より安全に避難誘導できます。スリーウエルネスでは集中制御盤に非常用放送設備を備えています。いざという時に使い方が分からない、どのように現状を把握すべきか分からないということをなくし、的確な状況報告と避難経路への誘導のため、全館放送訓練を実施しています。
③消火訓練
最後は消火訓練。実際に初期消火を行うための消火器や消化設備の使用方法を学びます。
皆さん、消火器って消火剤が何秒くらい噴射されるか知ってますか?
約13秒だそうです。たったの13秒です。
このわずか13秒で火元を鎮火するのが初期消火。わずかな時間で的確に鎮火するために、訓練では水消火器を使用し、正しい消火器の使い方を学びます。
スリーウエルネスには消火器にほかに「消火用散水栓」が各階2カ所ずつ備えつけられています。
こちらの消火用散水栓の届く範囲であれば、消火器のように13秒の時間に縛られることなく消火活動が実施できます。この散水栓は訓練で使用することはできませんが、使用方法を学びました。
救命講習
今回、消防訓練に併せて救命講習も実施しました。
スリーウエルネスには看護師が2名在籍しています。通常のホテルやトレーニング施設が独自に実施するのは難しい内容ですが、看護師が在籍している施設だからこそできる講習です!
今回の講習内容は意識不明者がいたときの初期対応について。
声のかけ方、脈拍の測り方、呼吸状態の観察方法、回復体位、胸骨圧迫、AEDの使用方法など、一般的な救急救命方法に加え、施設が持っているパルスオキシメーターや血圧計を使用してのバイタルチェックの方法など、スリーウエルネス内でできる救命方法、観察方法を学びました!
これらの訓練はスリーウエルネスを利用されるすべてのお客様の生命・安全を守るために実施しています。火災以外にも、地震や水害など災害は突然にやってきます。「備えあれば憂いなし」の精神で、日頃から準備を怠らず、備えることの大切さを実感した一日でした。