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トレーニング&ケア

2024.09.09

高血圧の人必見!血圧測定のしくみと血圧をコントロールする5つの方法

みなさん、こんにちはスリーウルネス、理学療法士の原田です。

今回は「血圧」をテーマにお話ししたいと思います。健康診断で血圧が高いと指摘されたりしたことはありませんか?健康志向が高まったことで自宅でも血圧計をお持ちの方も多く、自宅で簡単に血圧を測れる時代になりました。

血圧とは何を測っているのか、リスクや自宅で気をつけることなど、お話しようと思います。

高血圧とはどのような病気なのか

血圧とは心臓から全身に送り出された血液が血管の壁を押すときの圧力のことで、心臓が縮んだり広がったりすることで発生します。

血圧の値は心臓から押し出される血液量(心拍出量)と血管の収縮の程度やしなやかさ(血管抵抗)によって決まります。

上の血圧とは、心臓が収縮し、血管に最も強い圧力がかかっている時の値で、正式には収縮期血圧と呼ばれています。この時、大動脈も膨らみ血液が溜まります。下の血圧は心臓が拡張している時に血管にかかる圧力の値で、拡張期血圧と呼ばれています。この時、心臓から血液は出ませんが、膨らんでいた大動脈が元に戻り、その時間もゆっくりと血液が先に送られます。つまり、心臓が一回収縮し、拡張するごとに上の血圧と下の血圧が生まれ、血液が身体全体にスムーズに送られるようになっています。

高齢になると動脈が硬くなりやすいため、収縮時の大動脈のふくらみが少なくなります、そのため、上の血圧は上がりやすく、下の血圧はむしろ低下して、上の血圧だけが高い、すなわち、(孤立性)収縮期高血圧と呼ばれる状態がしばしば見られます。

診断方法と診断基準

血圧の診断方法は3つあります。

①病院・クリニックなどで測る診察室血圧

②自分で測る家庭血圧

③特殊な機械を付けて15分~1時間ごとに1日かけて血圧を測る24時血圧

我が国では一般的に診察室血圧と家庭血圧が用いられます。

このうち、診察室血圧の測定は1日だけでなく、別の日にも行い、数回の測定結果をもとに判定します。そして、上の血圧(収縮期血圧)/下の血圧(拡張期血圧)のどちらか一方でも140/90mmHg以上であれば、高血圧と診断されます。また、家庭用血圧の値が5~7日の中でどちらか一方でも135/85mmHg以上である場合も高血圧と診断され、高血圧の判定では家庭血圧の値の方が優先して用いられます。

高血圧の診断基準

診察室血圧→140/90mmHgを超えた場合

家庭血圧→135/85mmHgを超えた場合

【高血圧関連疾患のリスクの層別化】

高血圧はその血圧値から3つに分類されます。

①Ⅰ度(140~159/90~99 mmHg)

②Ⅱ度(160~179/100~109 mmHg)

③Ⅲ度(180/110mmHg)

120/80 mmHg未満が正常血圧であり、これを超える120~129/80 mmHg未満を正常高値血圧、130~139/80~89 mmHgを高値血圧と称して食事などの生活習慣の改善が必要な高血圧予備軍として位置づけています。一方で、家庭血圧では115/75 mmHg未満を正常血圧としています。

周期的な血圧の変動

みなさん、血圧が様々な影響を受けて変動してしまうのはご存知ですか?上記で記したように、高血圧の基準値が診察室で測る血圧より、家庭で測る血圧で低く設定されているのはなぜか分かりますか?白衣高血圧症と呼ばれ、白衣を着た医師や看護師の前だと緊張して血圧が上がってしまうので、白衣高血圧と呼ばれます。診察室で測る血圧がいつもより高いのは知らず知らずのうちに緊張してしまっているのです。

血圧変動には上記意外にも様々なものが存在することが知られています。例えば、季節による血圧の変動です。血圧は気温の影響を受けることもあります。特に9月~10月は日中の気温差が大きく、気温差よって血管が縮み、血圧が高くなることがあります。

高血圧と診断されてしまったら

高血圧と診断されたら、実際に何に気をつければよいのでしょうか?血圧は加齢とともに高くなりやすいですが、服薬や生活習慣を見直すことでコントロールできます。

◎減塩を心がけましょう

1日6g未満が目標です。個人差はありますが、1日1g減らすことで平均1mmHg強の収縮期血圧の低下を期待できます。

◎減量

肥満は高血圧の症状に強い関連があることが知られています。肥満は高血圧以外にも様々な病気のリスクを高めてしまいます。適正体重の維持を心がけましょう。

◎禁煙

タバコを吸うと、ニコチンが交感神経を刺激するため、一時的に血圧が上がってしまいます。また、高血圧の人がタバコを吸うと動脈硬化が進んでしまいます。

◎お酒は控えめに

アルコール量で男性は20~30ml/日以下、女性は10~20ml/日以下を目安にしましょう。

◎運動

毎日30分以上または週180分以上の有酸素運動を行いましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。まだまだ残暑はありますが、9月に入り、日中と朝、晩の寒暖差も出てきました。季節の変動も血圧の影響するので、注意しましょう。

スリーウエルネスでは、高血圧など持病をお持ちの方もトレーニングに来館されています。トレーニング前後に血圧をチェックし、いつもと体調に変化はないか確認してからトレーニングを行います。また、初回測定時に血管硬度などの測定も実施しています。血圧に悩みがある方、運動を始めたいけど、何から始めていいか分からないという方、ぜひ一度、スリーウエルネスの体験トレーニングを受けてみませんか?

参考・引用文献

日本高血圧学会 一般向け「高血圧治療ガイドライン」解説冊子「高血圧の話」

https://www.jpnsh.jp/index.html

老年者高血圧ガイドライン‐2002年改訂版‐(厚生労働省長寿科学総合研究班)厚生労働省 生活習慣病とエネルギー・栄養素との関連

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