指定野菜に仲間入り!筋肉強化の強い味方「ブロッコリーの栄養素」を解説!
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こんにちは。スリーウエルネス理学療法士の末廣です。
ブロッコリーが2026年から指定野菜になるというニュースがありましたが、ご存じでしょうか?指定野菜に新たな野菜が加わるのは、1974年にばれいしょ(じゃがいも)が追加されて以来、およそ半世紀ぶりだそうです。
指定野菜とは
指定野菜とは農林水産省が特定の野菜に対して需要の拡大や生産の促進を図るために、重点的に支援や宣伝を行う野菜のことです。消費者にとっては指定野菜になることで供給量が一定になり、価格が安定して購入しやすくなります。
現在の指定野菜はキャベツ、キュウリ、さといも、大根、たまねぎ、トマト、なす、人参、ねぎ、白菜、じゃがいも、ピーマン、ほうれん草、レタスの14種類。全ておなじみの野菜ですね。
ブロッコリーはここ何年かで人気が急速に高まっています。その人気の理由の一つに、豊富な栄養価や健康への効果が注目されていることが挙げられます。ブロッコリーの生産量も増加しており、2021年には155,000トンに達しました。1991年の生産量と比較すると2倍に拡大しています。
様々な料理に利用でき、彩りもよくお弁当にも人気のブロッコリー。
ところで、筋トレやダイエットをしている人たちが鶏のささみやブロッコリーを食べているのを見たことはありませんか?なぜブロッコリーはトレーニングしている人たちにも人気があるのでしょうか?
人気の理由は筋力強化にも効果的な栄養素をはじめ、様々な栄養素が豊富に含まれているからです。
ブロッコリーの栄養素と効果
ブロッコリーには様々な栄養素が含まれています。
①必須アミノ酸
ブロッコリーには筋肉の成長や修復に不可欠な栄養素が豊富に含まれています。その中でも特に注目されるのが、ブロッコリーが持つ高いアミノ酸スコアです。アミノ酸は筋タンパク質合成に欠かせない要素であり、ブロッコリーに含まれるリジン、トレオニン、イソロイシンなどのアミノ酸は筋肉の形成に重要な役割を果たします。
筋力トレーニングを行う際には、適切なアミノ酸摂取が筋肉の修復と成長を促進するため、ブロッコリーは理想的な食材と言えるでしょう。
②ビタミンK
カルシウムを骨に取り込むためのたんぱく質(オステオカルシン)の合成を促進します。このたんぱく質は筋肉の修復や成長に影響します。
③ビタミンC
免疫細胞の活性化や抗酸化作用、メラニン抑制や炎症を軽減します。
また筋肉の修復と成長を促進し、トレーニング後の回復をサポートします。
④食物繊維
腸内環境の改善や血糖値の安定化、コレステロールを下げる作用があります。
栄養素の吸収が改善され、筋力トレーニングの効果を引き出します。
⑤カリウム
体内の水分調節や血圧調節に関与し、むくみの予防に効果的です。
水分調節に作用するので、筋肉の収縮を調節し、疲労を軽減します。
⑥スルフォラファン
抗酸化作用があり、デトックス効果やがん予防・抗炎症作用・神経保護作用が期待されます。
トレーニング後の筋肉のダメージ修復に役立ちます。
⑦β-カロテン
抗酸化作用があり、細胞の保護や老化の遅延、炎症の軽減、免疫システムの維持、動脈硬化の予防、がんの予防などの効果があります。筋肉の酸化ストレスも軽減します。
ブロッコリーと他の野菜の比較
ブロッコリーは他の野菜と比較しても、筋力強化トレーニングをサポートする栄養素が豊富に含まれています。
ブロッコリーといくつかの一般的な野菜の栄養素含有量を比較したデータを示します。
ブロッコリーが他の野菜と比較してビタミンK、ビタミンC、食物繊維、カリウムの含有量が多いことがわかります。特に、筋力強化に重要なビタミンKやビタミンCの含有量がまんべんなく高いことが注目されています。
終わりに
ブロッコリーは便利でおいしい野菜です。その栄養を筋力強化の側面から調べてみました。
抗酸化作用のある栄養素が豊富ということはアンチエイジング、ひいては美容にも良い影響を与えると言えますし、まさに万能な野菜の一つですね。
身体は食べたもので作られます。筋力強化に興味のある方は取り入れてみてください!
スリーウエルネス理学療法士末廣
【参考文献】
- 文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会報告「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」
- 独立行政法人 農畜産業振興機構
https://www.alic.go.jp/y-kanri/yagyomu03_000001_00039.html