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トレーニング&ケア

2022.10.19

健康寿命に大きく関わる?!シニア世代の筋肉量の減少とデメリット

こんにちは。スリーウエルネス柔道整復師の大塚です。

気候も良く、屋外での活動が気持ちの良い季節になってきましたが、運動はしていますか?私は日々の筋トレに加え、最近、自転車を始めました。週末は、サイクリングを楽しんでいます。

もともとジムやプールで運動習慣があったけど、コロナ禍をきっかけに辞めてしまい、運動不足を感じている・・・なんていう方も多いのではないでしょうか?

コロナ禍を境に日本人の体力はどうなった?

スポーツ庁の「体力・運動能力調査」は、1964年の東京オリンピック以来、国民の体力・運動能力の現状を明らかにするために、当時の文部省(現文部科学省)によって始められました。2015年からはスポーツ庁が引継ぎ、調査を実施しています。この調査では、握力や上体起こしなど、いくつかの項目の結果を点数で示し、その合計を総合評価として集計されています。

上の調査報告を見ると、2019年までは、全年齢層で点数が上昇傾向、もしくは横ばいを示しています。ところが、2019年調査と2021年調査を比較すると、上昇傾向にあった子どもや高齢者を含めてほとんどの年代で点数が低下しています。

この原因としては、新型コロナウイルス流行拡大に伴い、子どもは学校やクラブ活動が制限されたこと、シニア世代では、他の世代よりも、重症リスクが高いため、移動や外出の自粛などで、運動の機会を失ったことが大きいと考えられます。運動習慣がなくなり、運動不足の状態が長く続くと、様々なデメリットが出てきます。その中の一つが、「筋肉量減少」。今回は「筋肉量減少」により引き起こされる身体的な影響やデメリットについて解説します。

筋肉量が減るってどういうこと?

筋肉は筋繊維が束になって形成されています。例えば、人が歩いたり、立ちあがったりする際、様々な筋肉が働きますが、「大腿四頭筋(だいたいしとうきん)」という太ももの前面の筋肉が重要な働きを担っています。「大腿四頭筋」は、約500万本の筋繊維が束になって、構成されています。筋肉を使わなければ、筋繊維もどんどん細くなっていきます。実は「大腿四頭筋」は運動習慣なく過ごしていると、1年間に1%ほど筋肉量が落ちると言われています。つまり、意識して使わなければ、年々筋肉量は減少していくのです。

筋肉量減少が身体に及ぼす影響

技術の発展に伴い、どんどん日常生活が便利になっていますね。しかし、エレベーターやエスカレーター、動く歩道など、快適さを求めるあまり、使うべき筋肉を使う機会が減ってきているのも事実。筋肉を使う機会が減り、筋肉量が減るとどんな影響が身体にでてくるのか詳しく見ていきましょう。

太りやすくなる

筋肉量が低下した際に、著しく減少するのが、「安静時の基礎代謝量」です。基礎代謝量は年齢と共に低下しますが、筋肉量が低下すると、基礎代謝量の低下が加速し、太りやすくなります。わかりやすく言うと、同じ内容の食事をしても、エネルギーを消費してくれる筋肉が少ないために、脂肪として蓄えられ、太ってしまうということです。太りやすくなる=生活習慣病リスクも高まります。

疲れやすくなる

筋力は、筋肉の太さ(断面積)に比例します。そのため、筋肉量が減少すると、筋力も低下します。また、筋肉にはエネルギー源となるグリコーゲンを蓄える役割もあります。筋肉が減少するとグリコーゲンを蓄える能力も低下するため筋持久力や神経伝達の能力も低下し、結果、疲れやすい、スタミナがない状態になってしまいます。長時間立っていたり、短い距離あるくだけで、脚が疲れる方は筋肉量が低下している可能性がありますよ。

関節が痛む

人間の関節は、様々な靭帯(じんたい)や軟部組織、筋肉によって正しい位置で支えられています。加齢や運動不足で、筋肉量が低下すると、関節も不安定になり、やがて痛みへ移行します。特に膝や股関節は、筋肉量が減少すると、関節が変形して痛みを発症する「変形性関節症」になるリスクが高まります。「変形性関節症」が進行すると、歩行困難になることもあり、痛みのために運動不足が加速し、さらに筋肉量が減少するという負のスパイラルの陥ってしまいます。変形性関節症のブログはこちら

サルコペニア・ロコモティブシンドローム・フレイル

加齢により筋肉量の減少した状態を「サルコペニア」、筋肉量の減少や関節の痛みなどをきっかけに移動や活動が困難になった状態を「ロコモティブシンドローム」、活動が制限されることによって引き起こされる身体的・精神的・社会的側面への弊害を示した概念を「フレイル」と呼びます。これら状態を放置し、進行すれば、いずれは「要介護」の状態になってしまいます。一番初めのきっかけとなる筋肉量の減少を防げれば、いつまでも元気に老後を過ごせそうですね。サルコペニア・ロコモティブシンドローム・フレイルのブログはこちら

他にもまだまだありますが、筋肉量が減少して、良いことなんて一つもないですね。しかし、トレーニング習慣や運動習慣さえあれば、筋肉量が減少しにくくなるという研究も多く報告されています。

筋肉量が減少したことを示す危険サイン

では、筋肉量が減少したことを示す危険サインにはどんなものがあるのでしょうか?

体重は落ちたのに、体脂肪率が高くなっている

極端な食事制限などで、体重が落ちたから、「やったー!痩せてる!」と思ったそこのあなた。体脂肪率をみてください。変わっていますか?むしろ、上がっていませんか?これはどういうことかと言うと、筋肉量が落ちてしまい、体重が減っているのです。一時的、体重が減るだけでなく、筋肉量が落ちると、太りやすい身体になってしまうため、リバウンドしやすいですよ。

若い時に比べて、腕や脚が細くなった

お腹周りは変わらない、むしろ太っているのに、腕や脚は細くなっている方、筋肉量が低下している可能性がありますよ。細くなって嬉しい方もいるかもしれませんが、これは、危険なサインです。細くなるのが体表からわかるとういことは、すでに筋肉が衰え、筋肉量が低下している証拠です。

日常生活で疲れを感じやすい

「身体が疲れやすい」、「息切れしやすくなった」など、自分自身で自覚できるほど、明らかに体力の衰えを感じる場合は、筋肉量の減少している可能性があります。特に、階段上り下りや重い荷物を持つなどで、支障が出てきた、などは注意しましょう。

皆さんどうでしたか?いくつあてはまりましたか?全部あてはまった方は、今からでも遅くありません。筋肉量を維持、向上させるために、筋トレ、運動を始めましょう。

筋肉量が増えることによるメリット

筋肉量が減少することによる影響やデメリットはしっかり理解いただけたと思います。では、筋肉量が増えることで、どんなメリットがあるのでしょうか?

基礎代謝の向上

シニア世代にとって、もっとも重要なことと言っても過言ではありません。筋肉量がつくと、代謝があがり、慢性的に疲れにくくもなるため、体力アップにも繋がります。また、基礎代謝が上がることで肥満症を防ぐことができます。肥満は万病のもと。糖尿病や高血圧、心疾患や脳卒中などの病気も、全て肥満がリスクファクターの上位に挙げられます。基礎代謝を上げ、肥満を防ぐことで快適な老後が送れます。

生活の質が改善

筋肉量が増えることで、日常生活動作が楽になります。筋肉量が増えることで、膝関節や股関節が安定し、関節への負担が軽減、「変形性関節症」の予防効果も期待できます。また、シニア世代の方で、多いのが転倒による怪我。これは、バランス能力の低下、下半身、上半身の筋力低下が原因で起こります。下半身の筋肉などを鍛えておくと、つまずきが予防できたり、咄嗟の動作で一歩がでたり、転倒予防に繋がりますよ。

健康寿命の向上が期待できる

筋肉量を増えることで、生活の質が向上するとともに、健康寿命の向上も期待できます。近年、日本の平均寿命は高いとされていますが、健康寿命に関しては、平均寿命との間にまだまだ差があるのが実情です。一日でも長く、自分の足で生活していくには、最低限の筋肉量が必要なのです。

目標を作ることで、前向きな気持ちになれる

仕事をリタイアして、何も打ち込めるものがない方、趣味がない方など多くいらっしゃるのではないでしょうか?筋肉量を減少させないためにはトレーニングが必須。筋力トレーニングは毎日継続して行うこと、目標を定めて実施することで、はじめて健康的な身体を手に入れるという結果が得られます。日々目標を持ち生活することで、前向きな気持ちになれますよ。

どこでトレーニングをしたらいいの?

1人では不安、どうしていいかわからない、トレーニングをしたいけど関節が痛いなど、自分でトレーニングするのが不安という方は、パーソナルトレーニングがおススメです。スリーウエルネスでは、トレーニング指導を身体の解剖学を熟知した医療国家資格を持つトレーナーが対応します。トレーニング初心者の方、正しいフォームが分からないという方など、ひとり一人の状態・レベルにあったプログラムを作成し、安心してトレーニングに取り組めます。

また、痛みを抱える方は、柔道整復師、理学療法士などの専門スタッフが身体の状態に合わせてケア、施術も可能です。今からでも遅くありません。健康的な身体を手に入れましょう。是非、一緒にトレーニングを始めませんか?

スリーウエルネス柔道整復師 大塚

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