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トレーニング&ケア

2024.07.12

不良姿勢や反り腰の原因は肋骨にあった!?肋骨が開くリブフレアとは?~セルフチェック方法~                 

こんにちは、トレーナーの村田です。

皆さん、良い姿勢を保つために、意識していることはありますか?不良姿勢の原因は、筋肉の衰えなど様々な原因がありますが、実は「肋骨」が誘因しているかもしれません。日常生活でデスクワークをはじめ不良姿勢が続くと、猫背や反り腰になることが多く結果的に、代償動作として「肋骨が開きすぎてしまうこと」があります。姿勢を良くしようと意識しても、肋骨が通常以上に開く癖がついていると良い姿勢を保持することが難しい可能性があります。では、「肋骨が開く」とはどういうことなのかみていきましょう。

肋骨の役割

はじめに肋骨の構造、役割について解説していきます。

解剖学的に肋骨は左右対として12本あり、胸骨(胸の前にある骨)と胸椎(胸の背骨)に連結しています。胸骨と肋骨の間には胸肋(きょうろく)関節、胸椎と肋骨の間には肋椎関節という関節があります。それぞれの関節が呼吸動作とともに動くことで、肋骨が開いたり(外旋)閉じたり(内旋)するのが正常な動きです。では、肋骨がどのような状態が姿勢へ影響を及ぼすのでしょうか。

肋骨が開きすぎる状態「リブフレア」とは?

「リブフレア」は、
下位肋骨が外旋し、肋骨が
開ているという状態

肋骨が開いた状態を「リブフレア」と言います。

イラストにある正常時の肋骨下側の角度は通常70〜90度と言われ、横から見た時にお腹と肋骨が同じラインくらいが目安です。この角度が90度を超えて開き、肋骨が過度に飛び出した状態が「リブフレア」

リブフレアになる原因

 呼吸が浅い

原因として多いのは、横隔膜の機能が低下していることです。通常、横隔膜は深い呼吸時に機能する筋肉ですが、現代はデスクワーク中心の日常となり、様々なストレス要因から呼吸が浅い傾向が多いです。呼吸が浅いと横隔膜の機能が低下し、特に呼気(吐く)時に肋骨を締める動作が機能せずリブフレアになりやすいです。

 背面周囲の筋緊張

広背筋・僧帽筋・前鋸筋などの背中周りの筋肉が緊張状態な場合、肋骨を常時、後ろへ引っ張るため肋骨が必要以上に開いてしまいます。  

③ 肋骨を締める筋肉の弱化 

リブフレアに関与する肋骨下部は体幹部の腹斜筋・腹横筋が弱まると肋骨を閉めるきっかけが作りにくい状態になります。

「リブフレア」になる原因が理解できたでしょうか?

では、自分で判断するにはどうすればいいか簡単なセルフチェック方法をご紹介します。

セルフチェック方法

「リブフレア」かどうか?の一つのセルフチェック方法として、ロールアップ動作が出来るかどうかが大事な基準になります。

【ロールアップ動作】

①床に、ばんざい姿勢で仰向けになる

②腕、頭、背中の順に、ゆっくり上体を起こす

③左右のお尻の骨(坐骨)が床に当たるまで起き上がる

※動作時のポイント:踵・膝が床から浮かずに反動をつけずに上体を起こようにしましょう。

単純な起き上がり動作ですが意外と難しいのではないでしょうか?このロールアップの動作には、最低限、身体を丸める腹筋群の筋肉量は必要です。ただし、腹筋以外の要点を抑えないと腹筋を鍛えるだけでは実施できません。ここでは、逆にロールアップが出来ないから腹筋をやり込むということではありません。腹筋に自信があってロールアップが出来ない人は、肋骨を締めるセッティングが出来ない人が多いです。実際には個人差がある為、外見的に下部肋骨が前側方に浮いて見える状態や、ロールアップ動作が出来ない場合は「リブフレア」であること可能性が高いです。

リブフレア(肋骨が開いた状態)が及ぼす姿勢への影響

現代は生活メインがデスクワークになり座っている段階で腹圧は抜けることに加え、わざわざ腹圧を意識する機会(重量物を持ち上げるなど)が激減した結果、「反り腰」がクセになっている方が多いです。反り腰がクセになると、骨盤が前傾し、受け皿となる骨盤底筋が傾きます。さらに上方にある肋骨が開き横隔膜が上がってしまうため、不良姿勢になりやすくなります。

リブフレアの場合、立位姿勢で良い姿勢の意識で立った時も同様に反り腰のパターンが多いと感じます。何故なら、肋骨が過度に開きお腹にかかるべき腹圧が抜けて体幹が使えていないからです。

常時リブフレア(肋骨開いた状態)になると、腰椎前弯過剰→骨盤前傾位→反り腰になるため、ドローイン、ブレーシング共に効果的に腹圧が入らない状態となり、結果的に体幹の力伝達が効率的に出来ず怪我に繋がるケースが多々あります。日常生活でも重要ですが、トレーニングする際も、非常に重要なことです。

まとめ

「リブフレア」かどうかの一つのセルフチェックとしてロールアップ動作をやってみてください。直ぐに、ロールアップ出来なくても焦らず地道に実施しましょう。

肋骨が開いた状態が続くと姿勢へ影響することが理解できたでしょうか。姿勢だけでなく、身体に不調や関節の痛みにも繋がりかねません。次回のブログでは、肋骨の開きを改善する、「肋骨の締め方=リブダウン」についてお伝えします。

スリーウエルネスでは医療国家資格(柔道整復師、理学療法士)を持ち、人間の身体のことを専門的に勉強したトレーナーがお客様ひとり一人に合ったトレーニングを提供しています。興味のある方はぜひご連絡ください。

参照:ヨガジャーナルオンライン https://yogajournal.jp/23019

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