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トレーニング&ケア

2023.03.10

コロナが終息しても免疫は大切!免疫の働きを維持する栄養のポイント

こんにちは、スリーウエルネス健康運動指導士の尾嶋です。

3月に入り、日中は春を感じさせる暖かな日も多くなってきましたね。本格的な春の季節ですが、3~4月の季節の変わり目は、朝晩の寒暖差が大きく、体調を崩しやすい時期でもあります。

以前のブログで免疫のはたらきと免疫のはたらきを助ける生活習慣について解説しました。お読みいただけましたか?まだの方はこちらをご覧くださいね。その中で、免疫のはたらきを助ける生活習慣のポイントを4つ紹介しました。

  • 1日3食バランスの良い食事を摂ること
  • 適度な運動をすること
  • 十分な睡眠をとること
  • ストレスをためないようにすること

この4つです。そこで今回は4つのポイントの中でも免疫に大きな影響を与える「1日3食栄養バランスの良い食事を摂る」について深堀して、より詳しく解説します。

1日3食栄養バランスの良い食事を摂ろう!

免疫のはたらきを助けるために「1日3食栄養バランスの良い食事を摂る」と言われても、「よく分からない」、「自分で考えるのは面倒だなぁ」と感じる方も多いと思います。たしかに、食材に含まれる栄養素を逐一調べて、自分で献立を考えるのは難しいですよね。そこでお勧めなのが農林水産省と厚生労働省が共同で策定した「食事バランスガイド」。これを参考にすると、おおよそ何をどれだけ食べればよいのかを知ることができますよ。

また、昔ながらの日本食スタイルは、お米など穀類の「主食」を基本に、肉・魚・卵・大豆などのタンパク質主体の「主菜」、野菜・きのこ・海藻などの「副菜」、そして「汁物」を組み合わせた栄養バランスの良い理想的な食事です。、この日本食スタイルの食事で一日の必要摂取量を意識して、1日3食決まった時間に腹八分適量を食べることで、ほぼ完璧です。

「栄養バランスの良い食事」についてより詳しく知りたい方は、こちらの「健康に欠かせない栄養バランス五大栄養素のはたらきと摂取のポイント」のブログに解説しています。参考にしてくださいね!

免疫細胞の材料:タンパク質を摂ろう!

1日3食栄養バランスの良い食事を摂る方法は分かったけれど、免疫のはたらきを維持するために積極的に摂った方がいい食材って何があるんだろう?と疑問に思う方もいると思います。実は特定の食材を摂ったからといって免疫機能に良い影響を与えるとは必ずしもいえません。あくまでも、免疫の働きを維持するために重要なのは、「栄養バランスの良い食事」を摂ることだからです。

しかし、免疫細胞のもととなったり、免疫細胞の働きを助ける様々な栄養素を摂ることは、免疫の働きを維持することに繋がります。ここからは、免疫の働きを維持するうえで摂っておきたい成分を含んだ食材を紹介します。

免疫は体内に侵入しようとする異物を排除する身体の防御機構です。この免疫の主役は免疫細胞と呼ばれる細胞たちです。細胞ですので、当然タンパク質を主成分として構成されています。

免疫細胞や皮膚・粘膜の材料となるタンパク質は、免疫機能の土台を支える栄養素。タンパク質が不足すると免疫細胞が減少し、免疫の働きが維持できなくなります。肉や魚、卵・大豆製品・乳製品などのタンパク質を豊富に含む食材は、毎日の1日3食で欠かさないようにしましょう。

腸内環境(腸内フローラ)を整える食事を!

免疫細胞の約70%は腸に集中していると言われています。 腸はヒトが口からとりいれた食べ物や飲み物の栄養分や水分を吸収する一方で、有害なウイルスや細菌などの異物が体内に侵入するリスクが高い場所でもあります。すなわち、腸に強固な防御機能がなければ外部から摂取したもの全てを体内に取り込んでしまい、有害なウイルスや細菌などの体内への侵入を許してしまう可能性が高まります。免疫細胞が腸に集中しているのは身体の防御機構としてとても重要なことなんですね。

免疫細胞とアレルギー

免疫細胞は本来、有害なウイルスや細菌などの「異物」だけに反応し、攻撃します。しかし、免疫細胞が身体にとって有害でないものや自分自身の細胞までも攻撃する異常事態が起こることがあります。食物アレルギーや花粉症、自己免疫疾患などがこの異常事態に当たります。

最近の研究では、免役細胞の異常事態を食い止める免疫細胞「制御性T細胞」が存在することが分かってきました。制御性T細胞は、有害でない物質や自分自身の細胞を攻撃する免疫細胞の活動を抑制し、アレルギー症状や自己免疫疾患による症状を抑えるはたらきをもっています。この制御性T細胞も腸内に集まって存在します。

腸内には免疫細胞だけでなく細菌もたくさん存在しています。腸内の細菌は、ビフィズス菌など腸内の環境を整える善玉菌、病原性大腸菌黄色ブドウ球菌などの悪玉菌、どちらにも属さず優勢なほうに味方していく日和見(ひよりみ)菌の3種類に分けられます。善玉菌と悪玉菌は人の健康に有害かどうかを基準に呼び分けられています。個人差はあるものの、善玉菌、悪玉菌、日和見菌あわせて、100兆個以上もの細菌が腸内にすみついていると言われています。

腸内細菌は種類ごとに集まり、顕微鏡でのぞくと花畑のように見えるため腸内フローラ(花畑)と呼ばれます。腸内フローラは、人種や年齢、生活環境によってひとりひとり違いますが、理想的なバランスは、「善玉菌2:悪玉菌1:日和菌7」と言われています。腸内フローラのバランスが崩れると、制御性T細胞が減少し、アレルギーや自己免疫疾患などが発症することもあります。

免疫の働きと腸内フローラは密接に関係しているため、免疫細胞の働きを維持するためには、腸内フローラを整えることが大切になります。 腸内での理想的な善玉菌の割合を保ち、優勢に働いている状態を保つための栄養摂取方法には、毎日の食事で ①善玉菌そのものを摂る ②善玉菌のエサとなるものを摂る という2種類の方法があります。

毎日の食事から腸内環境(腸内フローラ)を整えるポイント

善玉菌そのものを摂る

善玉菌は、味噌・醬油・チーズ・ヨーグルト・漬物・キムチ・納豆・日本酒などの発酵食品から摂ることができます。ただし、生きた善玉菌を直接摂っても、腸内にはある程度の期間しか存在できず、住み着くことはないとされているため、毎日続けて摂取することが重要となります。また、善玉菌は、食物繊維を発酵・分解しながら生きていますが、その時に作られるのが「酸」です。この「酸」には、悪玉菌の増殖を抑制したり、腸の蠕動(ぜんどう)運動(食物を奥へと送り出す動き)を促してスムーズなお通じを助けたり、腸内環境を整える役割があります。

善玉菌のエサとなるものを摂る

善玉菌のエサとなるのは食物繊維です。食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、どちらも腸の健康に良い効果が期待できますが、善玉菌のエサとなりやすいのは「水溶性」の食物繊維と言われています。

まとめ

免疫の働きを維持するための食事のポイントをまとめると、

  • 1日3食決まった時間に「栄養バランスの良い食事」を摂ること
  • 免疫細胞の材料となるタンパク質を摂ること
  • 腸内環境(腸内フローラ)を整える食事に気を配り、善玉菌のエサとなる食物繊維や善玉菌そのものを含む発酵食品を、日々の食事に継続して取り入れること

が大切になります。とは言え、毎日継続して摂るのは大変だと思われがちですよね。冷蔵庫の中にキムチや納豆などの発酵食品を常備する、食後のデザートにヨーグルトを多めにする、外食の際には主食、主菜、副菜、汁物のそろった定食を選ぶなど、日頃の生活の中でちょっとした工夫や意識をするだけでも変わります。この記事を読んだ今日から始めましょう!

スリーウエルネス健康運動指導士 尾嶋

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