【高齢者の健康管理に必須】インボディで測れる骨格筋指数(SMI)とは?サルコペニア予防にも役立つ体組成の見方
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こんにちは。スリーウエルネス柔道整復師の大塚です。
年齢とともに筋肉量が減っていくのは自然なことですが、放置すると生活の質や健康寿命に影響します。骨格筋指数(SMI)をインボディで測定することで、筋肉量の状態を数値で把握でき、サルコペニアやフレイルの早期発見につながります。
今日は、医療・介護現場でも注目されるインボディのSMIについて、分かりやすく解説します。
インボディ測定とは

インボディ測定は、体の成分(体成分)を細かく数値化してくれる最新の体組成分析です。一般的な体重計では「体重」や「体脂肪率」くらいしか分かりませんが、インボディでは 筋肉量・脂肪量・体水分量 まで測定可能。ジムや医療機関、介護施設など幅広い場面で利用されています。
インボディ測定と普通の体重計の違い

市販の体組成計はおおまかな推定値であるのに対し、インボディは医療機関や研究機関でも利用されるほどの精度があります。特に「部位ごとの筋肉量」が分かるのはインボディならではの強みです。
インボディ測定でわかる主な項目

体重
もちろん基本の体重も測定されます。
骨格筋量
体を動かすための筋肉がどれだけあるか。筋トレ効果や筋力低下のチェックに役立ちます。
体脂肪量・体脂肪率
脂肪がどのくらいあるかを正確に数値化。見た目だけでは分からない隠れ肥満も把握できます。
部位別の筋肉量バランス
腕・脚・体幹など、部位ごとの筋肉量がわかります。左右差や下半身の筋力不足も発見できます。
体水分量
体内の水分バランスも計測可能。むくみや脱水リスクの参考にもなります。
骨格筋指数(SMI)
体重に占める筋肉量ではなく、身長で割った筋肉量 を示す指標です。
インボディでは主に 四肢の骨格筋量(腕と脚の筋肉量)を合計し、それを身長の2乗で割った数値 として算出されます。
SMI = 四肢の骨格筋量 ÷ (身長[m])²
様々なことが測定できるインボディですが、健康寿命の延伸には、「骨格筋指数(SMI)」の数値が非常に重要になってきます。
なぜ骨格筋指数(SMI)が重要なのか?

「骨格筋指数(SMI)」は加齢に伴う筋肉減少(サルコペニア)の判定に使われます。
特に下肢の筋肉量は、立つ・歩くといった生活動作に直結するため、高齢者の健康維持や転倒予防に欠かせません。骨格筋指数が一定の基準値を下回ると「サルコペニアの可能性あり」と評価され、栄養改善や運動療法の必要性が示されます。
SMIの基準値(参考)
インボディや学会基準では多少の違いがありますが、一般的に以下が目安とされています:
- 男性:7.0 kg/m² 未満 → サルコペニアの可能性
- 女性:5.7 kg/m² 未満 → サルコペニアの可能性
(※日本の「AWGS(アジアサルコペニアワーキンググループ)」基準による)
参考:アジアサルコペニアワーキンググループ(Asian Working Group for Sarcopenia: AWGS)とは、アジア各国のサルコペニア研究者が集まって2019年にサルコペニアの診断基準をまとめたグループ
骨格筋指数(SMI)低いとどうなる?

日常生活動作(歩行、立ち上がり)が不安定になる
歩く・立ち上がる・階段の上り下りなど、基本的な動作が不安定になり、生活の自由度が低下します。

転倒や骨折のリスクが増える
筋肉量が減ることで身体を支える力が弱くなり、転倒や骨折の可能性が高まります。

免疫力低下や病気のリスクも上昇
筋肉は体の代謝や免疫機能にも関わっているため、筋肉量が少ないと感染症や生活習慣病などのリスクが上がります。
どんな人が測定するべきですか?
高齢者
年齢とともに筋肉量や栄養状態が変化します。インボディ測定で現状を数値で把握することで、生活の質や健康維持の参考になります。
サルコペニアやフレイル予防に取り組みたい方
骨格筋指数(SMI)や部位別筋肉量を定期的に確認することで、筋力低下の早期発見することができます。
インボディ測定をすることが難しい方などは、簡易的なスクリーニングとして「下腿周径の測定」することで、早期のサルコペニア兆候を特定することができます。半年、1年ごとでもいいので、ご自身でチェックしていましょう。
【下腿測定(ふくらはぎの一番太い部分の周径を測る方法)】

簡単なチェック方法としては、両手の親指と人差し指で輪を作り、その輪がふくらはぎよりも細ければ、サルコペニアの可能性があります。
スリーウエルネスでサルコペニアチェックしてみませんか?

スリーウエルネスでは、年2回、無料で健康イベント「スリーウエルネス健康Week」を実施しています。通常はパーソナルトレーニング会員の方を対象に、実施している様々な測定を体験できるイベントで、測定結果をもとに、専門家(柔道整復師・理学療法士・看護師)から、カウンセリング付きです。
今回は、①筋肉量 ②血管年齢 ③サルコペニアチェックの3項目を無料で測定できます。
期間は、10月27日(月)~10月31日(金)・時間9:00~15:00 予約は不要です。
・お車・自転車でのご来館は駐車場・駐輪場を完備していますので、お気軽にご来館ください。
まとめ
インボディ測定で確認できる骨格筋指数(SMI)は、私たちの筋肉量や健康状態を客観的に知るための大切な指標です。SMIの数値が低いと、転倒や生活動作の不安定、免疫力低下などのリスクが高まります。
しかし、筋トレや適切な栄養摂取、生活習慣の見直しによって改善することが可能です。定期的にインボディ測定を行い、自分の筋肉量を「見える化」することで、サルコペニアやフレイル予防につながり、健康寿命を延ばす一歩になります。日々の生活の中で、少しずつ筋肉を意識して取り組むことが大切です。
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