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トレーニング&ケア

2025.12.26

【専門家監修】鍼灸師が教える温活|冷えに効くツボと生活習慣

こんにちは スリーウェルネスの鍼灸師の津田です。

2025年もあと僅かとなりました。インフルエンザや新型コロナ感染症など様々な感染症に対してどのように気を付けていますか。手洗いやうがい、換気など感染対策も大切ですが、体温を上げて自己免疫を高めることも大切です。体が冷えて体温が下がると、基礎代謝も低下します。体温が1℃下がると、基礎代謝は12%、免疫機能は30%も落ちてしまうと言われています。そこで、おすすめしたいのが「温活(おんかつ)」です。

今日は「温活」について、鍼灸師の視点から、紹介させていただきます。

そもそも、冷えは体などは、なぜ、冷えるのでしょうか?

冷えはなぜ起こる?【鍼灸師の視点】

東洋医学では、冷えは「気・血・水」の巡りが悪くなることで起こると考えます。

冷えの主な原因

  • 運動不足による筋肉量の低下
  • 長時間の同じ姿勢(デスクワーク)
  • 自律神経の乱れ
  • 内臓機能の低下
  • 食生活の乱れ(冷たい飲食物)

特に下半身とお腹の冷えは、全身の不調につながりやすいため注意が必要です。

温活とは

「温活」とは、体を温めて冷えを改善し、健康や美容、代謝の向上を目指す活動のことを指します。主に女性の間で広まりましたが、冷えは男女問わず多くの人に関係するため、最近では幅広い層に注目されています。もともと人間には体温を調整し一定に保つ力が備わっているのですが、筋力不足やエアコンや冷たい飲み物による内側からの冷え、自律神経の乱れでその力が衰えているといわれています。

温活による効果とは

  • 冷え性の改善
  • 血行促進
  • 免疫力アップ
  • 基礎代謝アップ
  • ホルモンバランスの調整
  • 肩こり・腰痛・生理痛などの緩和

からだをあたためるといろいろな不調を和らげてくれます。

代表的な温活方法

食事で体を温める

  • しょうが、にんにく、ねぎ、根菜類(ごぼう・にんじん・れんこん)などを積極的に摂る
  • 冷たい飲み物ではなく、白湯や温かいお茶を飲む
  • 発酵食品(味噌、納豆、甘酒など)もおすすめ

入浴・半身浴

  • 38〜40℃程度のお湯に15〜20分ゆっくり浸かる。シャワーで済まさずきちんと湯船に浸かりまましょう
  • バスソルトや入浴剤、シナモン、ラベンダー、ローズマリーなどのアロマオイルを入れると血行促進が期待されます。
  • 足湯も手軽で効果的
  • 首のうしろを蒸しタオルで温めるのもおすすめ

適度な運動

  • ストレッチやヨガ、ウォーキングなどで筋肉量を増やすと熱産生が向上し、基礎代謝が上がります。
  • 下半身を動かすと全身の血流が良くなる

こちらのブログ(インターバル速歩)を参考に運動してみてください。

服装・小物で冷え対策

  • 腹巻き・アームウォーマー・レッグウォーマー・靴下の重ね履き
  • お腹や下半身、首・手首・足首(「三首」)を冷やさないように意識
  • 冬だけでなく夏の冷房対策も大切

生活リズムを整える

  • 睡眠不足やストレスも冷えの原因
  • 規則正しい生活とリラックスタイムを意識

そもそも冬にどうしてこんなに体が冷える人が多いのでしょうか?

「陽気」とは

東洋医学では、**冬は「陰が盛んで陽が衰える季節」**と考えられています。

体を温めて生命活動を支えるエネルギーを「陽気」と呼びます。

『陽気』は、体を温めたり、新陳代謝を活発にしたりする体の「機能」を指し、不足すると冷えや倦怠感を引き起こすと考えられています。

正常な状態では、陽気は体の表面にあり、体温を保ち、活動の源となります。冬は日照時間が少なく、寒さが厳しいため、どうしても『陽気』の働きが弱まります。

『陽気』はからだのさまざまな働きを維持するために欠かせないものとして考えられています。

体温維持、臓腑や体の組織の働きを促進させる働きや体の水分代謝にも影響があります。なので、体内の『陽気』が不足すると、東洋医学的な臓腑の働きが低下し、体が冷えてしまいます。水分の巡りも悪くなるので、むくみ、排せつ異常などの症状も起こりやすくなります。

陽気を補う方法とは

体内で『陽気』を発生させるためには、食事が必要です。食事を消化、吸収する過程で『陽気』が発生します。

発生した陽気は体にたくわえられ、全身をめぐり、全身を整えます。

東洋医学でのおススメ食材

  • しょうが、にんにく、ねぎ、シナモン、唐辛子(少量)
  • 羊肉、えび、鶏肉、ニラ、くるみ、黒豆
  • 黒ごま、黒きくらげ、黒米、ひじき

発酵食品や香辛料も、体を中から温めます。

 飲み物は白湯・生姜湯・シナモンティー、黒豆茶、杜仲茶などが◎

食事以外にも、陽気は過労やストレスで失われてるため、生活習慣も大切です。特に「睡眠中」に陽気は回復します。夜の休養が最大の補陽法になります。就寝前はカフェインやブルーライトを避けるといった対策をして睡眠の質を上げましょう。

では、最後に陽気を高めるツボを紹介したいと思います。

鍼灸師おススメ!陽気を高めるツボ

命門(めいもん)

場所:腰の中央、へその真裏

効果:腎陽を補い、全身を温める

関元(かんげん)

場所:へそから指3本下

効果:元気の源を養う

足三里(あしさんり)

場所:膝下外側、すねの骨の外縁

効果:消化を助け、気を補う

三陰交(さんいんこう)

場所:内くるぶしから指4本上

効果:冷え・月経不調・疲労改善

上記のツボにお灸や温熱シートで穏やかに刺激してみてください。

【簡単ワンポイント】

ドライヤーの温風で温めるのおススメ。ツボに数秒当てて、はなすを繰り返し、温まったらOKです。 長時間同じ場所に当てると低温やけどの危険があるため、注意が必要です。

※妊娠中・体調不良時は無理に行わないでください。

まとめ|温活は「習慣」が大切

冷えは一朝一夕では改善しません。
しかし、

  • 筋肉を動かす
  • 入浴で温める
  • ツボで巡りを整える

この3つを続けることで、冷えにくい体質へと変わっていきます。

代表的な「温活」に『陽気』を高めるツボをプラスしてみるのはどうでしょうか。温活は体を温めれば、これまで感じていた不調を改善できるかもしれません。温活は何より続けることが大切です。温活を習慣化して、健康な毎日を送りましょう。

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