【寒い季節の膝痛】朝だけ膝が痛いのは“冷え”が原因?寒さが引き起こす膝痛の原因と対策を徹底解説
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こんにちは。スリーウエルネスの柔道整復師の大塚です。
12月に入り、朝、晩の冷え込みを感じる季節なりましたね。
冬が近づくと、
「階段がつらい…」
「朝起きた時にひざがこわばる」
「外に出るとひざがズキッとする」
といった“寒さ特有のひざの痛み”を訴える方が増えてきています。皆さんの中でも悩まれているいる方は多いのではないでしょうか?実は、痛みの原因は寒さからくる“冷え”が原因かもしれません。
今回は、柔道整復師の視点から、寒さが膝関節へ与える影響と、自宅でできる対策方法を分かりやすく解説します。
なぜ寒くなると膝が痛むのか?

血行が悪くなり膝周りは冷える
【主な症状】
こわばり、痛みの感受性の上昇、関節の動きにくさ

寒くなると、身体は体温を保とうとして血管を収縮させ、体温を保とうとします。
これにより血行が悪くなり、膝周りの筋肉や腱が硬くなり、動きなど悪くなります。
筋肉が硬くなった状態で動かすと、膝の関節に余計な負担がかかり、痛みが引き起こされやすくなります。
関節液の動きが悪くなる
【主な症状】
朝一歩目が重い、歩きはじめの痛み、曲げ伸ばしがぎこちないなど

膝関節の中には、関節液という滑潤液の役割をしている液体があります。例えば、自転車ペダルが固い場合など、滑潤スプレーを吹き付けると動きやすくなりますよね。膝も同じで、滑潤液があることでスムーズに曲げ伸ばしが可能になります。
しかし、寒さで関節液の粘度が高まると、ドロドロになってしまいます。結果、軟骨同士の動きが悪くなり関節の摩擦が増え、負担が増加します。これにより、痛みが悪化したり、関節の動きが鈍くなったりすることがあります。
朝一など痛みがあるが、しばらく歩くと楽になる方などは、動かすことで関節液が行き渡ることで、痛みが楽になることもあります。
冷えで筋肉が硬くなり、ひざへの負担がUP
【主な症状】
階段の上り下り、歩きはじめの痛みなど
太もも前後の筋肉(大腿四頭筋・ハムストリングス)が硬くなると、膝のお皿動きが悪くなったり、関節への負担がかかりやすくなります。特に膝関節は、筋肉と関節のバランスで支えている関節なので、筋肉が硬くなることで、影響を受けやすいです。
元々の膝の症状がある方は痛みを感じやすい?

以下のような症状がある方は痛みが出やすいです。
変形性膝関節症(OA)
膝疾患の中でも、中高年の方に多い疾患です。特に、軟骨のすり減りがある場合、冷えると痛みが強く出ます。
朝のこわばり・階段の痛みが典型
膝蓋大腿関節症(しつがいだいたかんせつしょう)
太もも前の筋肉が硬くなりやすく、寒さで悪化。
しゃがむ・前側が痛いなど
鵞足炎(がそくえん)
内側の筋肉が冷えて硬くなると、炎症が再発しやすい。
他にも、半月板損傷の既往ある方、O脚、偏平足や外反母趾などの方は、痛みを強くなりやすい可能性があります。
膝の内側がズキッと痛む
柔道整復師がおススメ「寒い季節のひざケア」

膝まわりを「冷やさない」生活を徹底する
寒さによる膝痛のもっとも大きな原因は“冷え”。
特に ひざ・太もも・ふくらはぎ をしっかり温めることがポイントです。
- 湯たんぽ
- カイロ
- お風呂で膝周囲を温める(シャワーだけにしない)
- レッグウォーマー着用、外出時など膝サポーターの着用
筋肉の柔軟性×関節液の循環向上が期待でき、痛みが軽減します。
朝イチの“関節スムーズ体操”

膝を守るためには 太もも前(大腿四頭筋)・裏(ハムストリングス)・ふくらはぎ の柔軟性が重要。これらが硬いと膝に負担が集中します。
【1日3分でOKの簡単ケア】
・朝起きて、寝ながらその場で膝を曲げ伸ばししましょう。(20~30回)
→ゆっくり小さく動かすだけでOK。冷えた関節液が循環し始めます。
・ふともも、ふくらはぎのストレッチ(30秒ずつ)
いきなり階段などを下りないように、準備運動をしましょう。
運動不足にならないよう、軽い運動を習慣化する

冬はどうしても活動量が減り、筋力・血流が低下しやすくなります。
- ウォーキング(短時間でOK)
- かかとアップ運動
- スクワットの半分だけ行う“ハーフスクワット”
- 自転車こぎ(室内バイクもおすすめ)
激しい運動よりも、“軽く動き続ける”ことが重要です。
体重管理

体重1kg増えると、ひざには3〜5kgの負担がかかると言われます。
特に冬は運動量が減るので注意が必要です。
こんな症状が続く場合は要注意
- じっとしていてもズキズキ痛む、夜中に痛みで目が覚める
- 明らかに腫れている
- ひざが熱を持っている
- 歩行に支障がある
これらは炎症が強いサインのため、無理に温めず、一度、病院などへ受診しましょう。
スリーウエルネスにできること
当施設では、膝痛の予防するための、コンディショニングケアにも力を入れています。
インディバ(INDIBA®)高周波治療機器

インディバ(INDIBA®)は、ラジオ波技術を利用した治療機器で、特に深部加温に優れた効果を発揮します。その最大の特徴は、体の内部に直接働きかけることで、筋肉や関節などの深層部を効果的に温め、血行促進や痛みの軽減をサポートする点です。インディバは、治療部位に合わせて熱を集中させることができるため、特定の筋肉や関節にピンポイントでアプローチすることが可能です。マッサージしながら、膝周りの筋肉を温めるけでなく、関節もしっかり加温します。寒さで膝に痛みがある方に、おすすめの施術です。
ファシアスリックテクニック(筋膜リリース)

ファシアスリックテクニックは、筋膜(ファシア)に着目した手技療法で、特殊なツールを用いて筋膜の癒着やねじれを解放し、身体の動きをスムーズに整えることを目的としています。筋膜は筋肉や臓器を包み、全身をネットワークのように繋いでいる組織ですが、寒さによる血行不良、ストレスや姿勢の乱れ、運動不足などによって硬くなり癒着を起こすことがあります。ファシアスリックテクニックでは、専用のステンレス製ツールを用いて、皮膚の上から滑らせるように施術を行い、筋膜、腱などの滑走性を回復させます。
この施術により、膝関節周辺の、筋肉、軟部組織などの血液循環が促進され、筋肉の柔軟性や関節の可動域が改善されるだけでなく、慢性的なコリや痛みの緩和にもつながります。また、身体のバランスを整えることで、ケガ予防にも効果が期待できます。
スリーウエルネスではコンディショニングケアだけでなく、医療国家資格を持ったトレーナーが痛みの原因を究明し、膝に痛みの出ない身体作りなど、トレーニング&ケア両面からサポートします。
まとめ
寒さによる膝痛は、
「血行不良」「筋肉の硬さ」「関節液の粘度アップ」が主な原因です。これらが、要因となり、「ぎっくり膝」になる方も多いです。
👉 温める
👉 ほぐす
👉 軽く動かす
この3つが冬の膝痛対策の基本です。
痛みが長引く場合は早めのケアが大切。日常のセルフケアと併せて、必要に応じて専門家の施術を活用しましょう。