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トレーニング&ケア

2022.03.02

脳卒中は突然に…高血圧が脳卒中を招く!高血圧を改善して脳卒中を予防しよう!

こんにちは。スリーウエルネス理学療法士の原田です。

日本人の三大死因の一つにも挙げられる脳卒中。
厚生労働省によると令和2年(2020年)1年間の死因別死亡総数のうち、脳卒中を含む脳血管疾患が原因で亡くなった方は10万2956人で全体の7.5%を占め、全死因の4番目でした。三大死因なのに4番目?と思った方も多いのではないでしょうか。実は日本の高齢化が進み、平成30年に「老衰」が死因の3番目となり、順位が入れ替わりました。

令和2年(2020)人口動態統計月報年計(概数)の概況

しかし、4番目に下がったといっても、脳卒中による死者数が大きく減少したわけではありません。高齢化が進み、老衰で亡くなる方が増えたと見るのが正しく、毎年10万人を超える方が脳卒中で亡くなっているという数字に大きく変化はありません。

今回はそんな脳卒中について詳しくお話したいと思います。

脳卒中ってどんな病気?

ひと言で脳卒中といっても、いくつかの種類があることをご存知ですか?

脳卒中とは脳内の血管が詰まる「脳梗塞」と、脳内の血管が破れる「脳出血」を併せた病気の総称です。いずれも高血圧が最大の危険因子と言われています。

高血圧が長く続くと、動脈硬化が進行し、やがて脳の血管が詰まる「脳梗塞」の発症リスクが高まります。また、高血圧の程度が強い場合、脳内の血管が破れて脳出血を起こしたり、また、脳の血管の一部に動脈瘤(こぶ)ができて破裂し、くも膜下出血を引き起こすことも。

タイプ別に脳卒中を見てみよう

「脳梗塞」、「脳出血」もそれぞれいくつかのタイプに分類されています。それぞれの分類を見てみましょう。

脳梗塞の分類

【ラクナ梗塞】
高血圧や脂質異常症(高コレステロール症)、糖尿病などによって細かい血管が詰まって起こります。比較的脳の深い場所で発生し、直径15mm以下の小さな脳梗塞です。高血圧や高脂血症、糖尿病などの疾患を持っている中高年の方は要注意です。

【アテローム血栓性脳梗塞】
動脈硬化やコレステロールの蓄積によって血管の内側が狭くなったところに、血栓が血管を塞いでしまうことで起こる脳梗塞。脳内の太い血管や頸動脈で起こります。もともと欧米で多い型でしたが、近年では日本でも増加傾向です。ラクナ梗塞同様、高血圧、高脂血症、糖尿病を持っている中高年の方に起こりやすい疾患です。

【心原性脳塞栓症】
心臓でできた血栓(血の塊)が動脈を通って運ばれ、脳の血管を塞いでしまうことで起こる疾患。脳内の太い血管を詰まらせてしまうため、突然意識を失ったり、重篤な神経障害を引き起こし、死に至る危険性の高い脳梗塞です。高血圧の他に、不整脈や心臓弁膜症などの心疾患がある方に起こりやすい疾患です。

脳出血の分類

【脳出血】
脳内部の動脈が何らかの原因で破れ、脳の内部で出血を起こすのが脳出血。出血により脳実質が破壊され、神経細胞も死んでしまいます。加齢や高血圧などによって、脳内の細い血管がもろくなり、破れて出血することが多いです。

【くも膜下出血】
一般的に高血圧により脳の動脈にできた動脈瘤(こぶ)が破裂して起き、脳全体を包む「くも膜」という膜の下(くも膜下腔)に出血します。出血するまで前兆はなく無症状ですが、突然バットで殴られたような激しい頭痛が生じます。治療しても1/3に麻痺などの後遺症が残り、1/3の方が亡くなる深刻な病態です。

脳卒中は起こる場所、原因、出血か梗塞かの違いにより、名称は異なりますが、脳の機能障害はダメージを受けた部位によって決定されるため、症状の出方や予後は様々です。

脳卒中の初期症状は?見逃さないために注意すべきこと

先ほど説明した通り、脳卒中の症状は様々。脳卒中発作というと、「突然、意識を失って倒れる病気」と思っている方が多いようです。しかし、こうしたひどい症状で発症する方は一部にすぎません。

頭痛、めまい、舌のもつれ、手足のしびれなどの前触れ症状がおこることもあります。典型的な症状は片方の手足や顔の半分が動かなくなったりしびれる、ろれつが回らなかったり、うまく言葉を発することができない、という腕、顔、言葉の症状です。

一過性脳虚血発作(TIA)

脳卒中の前兆症状に一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれるものがあります。このTIAは脳卒中同様の症状(ろれつが回らない、手足の麻痺など)が現れますが、短時間(24時間以内)で後遺症もなく収まるのが特徴です。注意すべきはTIAを起こした場合、30~40%の人がその後、本格的に脳梗塞を発症するということ。症状が治まったからといって放置せず、すぐに病院へ行くことが大切です。

脳卒中を見逃さない!「FAST」でセルフチェック!

この症状は脳卒中?と思ったら「FAST」のサインによるセルフチェックがおススメ。「FAST」は、脳卒中の典型的な3つの症状の頭文字に「T=Time」を組み合わせたもの。症状・異変に気づいたら、迷わず受診しましょう。脳卒中の治療は、時間との闘いです。

F:Face
顔相が左右対称かどうか、水を口角から漏らさずに飲めるかなどを見極めます。

A:Arm
両手を前にあげ、手のひらを上に向けて、大きく前ならえの姿勢を保ちます。
どちらかの腕が下に落ちていくようだったら要注意です。

S:Speach
話がよく分からない、理解できないという失語や、「パピプペポ」が上手く言えないなどの構音障害と呼ばれる症状がある場合は要注意。

T:Time
先ほどの3つの特徴のうち、一つでも当てはまれば脳梗塞が疑われるため、いち早く医療機関への受診が必要となります。

原因を知って脳卒中を予防しよう

最大の原因は高血圧

最初に触れましたが、脳卒中の最大の原因は高血圧。その他の危険因子としては脂質異常症、糖尿病、喫煙、不整脈、年齢などがあります。では、なぜ高血圧が最大の原因と言われるのでしょうか。

血圧ってなんだろう?

血圧とは心臓から送り出された血液が動脈の内壁を押す力のことです。

身体中すべての血管に圧力はかかっていますが、一般的に「血圧」といった場合、動脈、特に上腕動脈の圧力を意味します。

血圧は心臓が血液を押し出す力と血管の拡張具合で決まり、血管の弾力性が関係しています。
また、血圧は腎臓や神経系、内分泌系、血管内皮からの物質など多くの因子によって調整されています。

血圧は常に変動しており、通常は朝の目覚めと共に上昇し、日中は高く、夜間・睡眠中は低くなります。また、冬は夏より高くなります。

高血圧症が動脈硬化を悪化させる!

最高血圧が140mmHg以上、最低血圧が90mmHg以上であれば高血圧と診断されます。この数字にドキッとした方もいるのではないでしょうか。

血圧が高くても、通常、特徴的な症状はありません。症状が現れないにも関わらず、身体の中では知らず知らずのうちに、高血圧の影響がじわりじわりと広がっていきます。血管の壁は本来弾力性に富んでいるのですが、高血圧状態が長く続くと、血管はいつも張りつめた状態に置かれ、次第に厚く、硬くなります。これが高血圧による動脈硬化です。

この動脈硬化が原因となり、突然の脳卒中発症につながります。

脳卒中を防ぐために

高血圧は身近な症状であり、自覚症状として乏しいです。だからこそ、知らない間に手遅れになる前に、高血圧を改善させましょう。

高血圧症治療の基本は生活習慣の改善と降圧薬治療ですが、その中でも高血圧症の発症や予防に習慣的な運動身体活動の増加が有用であることは多くの研究によって証明されています。日本高血圧学会の「高血圧治療ガイドライン2019」では降圧治療における生活習慣の修正には

①食塩摂取量の制限
②野菜や果物の摂取の促進
③飽和脂肪酸や総脂肪摂取量の制限
④体重減少(肥満の場合)
⑤運動、身体活動の増加
⑥アルコール摂取量の制限
⑦禁煙(受動喫煙の防止も含む)

などが必要とされています。

しっかり運動して高血圧を改善!

運動療法は、降圧効果が得られ、高血圧を改善すると言われています。また、習慣的な有酸素運動が収縮期血圧(最高血圧)を3.5mmHg低下、拡張期血圧(最低血圧)を5.2mmHg低下させる効果があると言われています。

推奨する運動
ウォーキング(速歩)・軽いジョギング・水中運動・自転車・その他レクリエーションスポーツなどの有酸素運動です。

運動頻度・時間
定期的に(できれば毎日)、30分以上の運動を目標としましょう。また、10分以上の運動であれば合計して1日30分以上としてもよいとされています。

運動強度
高強度の運動は血圧上昇が著明であるため、中等度「ややきつい」と感じる程度の運動強度(心拍数が100~120拍/分、最大酸素摂取量の50%程度)と示されています。

さらに、運動療法は1週間あたりの総運動時間あるいは総消費カロリーで設定することが適当であると言われています。例えば総運動時間を長く設定し、1週間の運動回数を減らすか、運動強度を低く設定し、1週間の運動回数を増やすなどの設定を個人に合わせて考えることができます。

スリーウエルネスでできること

脳卒中と高血圧について、また運動療法について理解していただけましたか?
運動習慣の全くなかった人が急に運動を始めるには不安も多いと思います。
スリーウエルネスでは、看護師が常駐しているので、日々の血圧など健康状態のチェックを行いながら、トレーニングを行うことができます。

スリーウエルネスでは、マンツーマンのトレーニングが基本。
ウォーミングアップやクールダウン、持久力向上の目的の有酸素運動などもひとり一人の体力や状態に合わせて丁寧に指導します!

クロスステップ WE-100

背もたれのある有酸素マシンです。ハンドル部分を握ると、腕を振る運動が可能になり、全身運動が行え、負荷を細かく設定できるので、体力に自信がない方でも使用できます。また、足首の固定を補助するバンドやハンドルとペダルが連動して動くので、片方の手足に麻痺があっても有酸素運動を行うことができます。さらに、椅子の脱着が可能なので車いすの方でも移乗することなく有酸素運動が可能です。

トレッドミル

いわゆるランニングマシンです。歩行・早歩き・走行といった動作に問題のない方、股関節、膝、足首などに痛みがない方は負荷の強弱がつけやすいトレッドミルがおススメです。ゆっくりお散歩程度から傾斜もつけることができるので、まるで坂道を走っているような負荷にもできます。

スリーウエルネスにはまだまだ、有酸素機器や筋トレマシもあります!

また、どんな運動から始めればよいか分からないという方にも、まずはマット上で何も負荷のないトレーニングからスタート、徐々に中等度の運動強度までステップアップできるよう、トレーナーがお客様ひとり一人ペースに合わせてマンツーマンでオーダーメイドのプログラムを作成します。

運動が苦手な方でも、体力に自信がない方でも、楽しみながら運動できる環境を提供しています。
ぜひ、一緒にトレーニングをしませんか?

スリーウエルネス 原田

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