つらい冷え症の改善!理学療法士オススメの運動方法とは?
こんにちは。スリーウエルネスの理学療法士原田です。冬が本番を迎え、毎日寒い日が続いているなか「冷え症」に悩まされている人も多いのではないでしょうか。
一口に冷え症といっても原因はさまざまで、症状によってもいくつかのタイプに分けられます。今回は冷え症について、原因や種類、オススメの運動方法などについて詳しく解説していきます。
冷え症ってなぜ起こるの?
人間は「恒温動物」と呼ばれ、気温が変化しても一定の体温を保つ機能が備わっています。寒さを肌で感じると、体温が下がらないように血管を縮めたり、震えて筋肉を動かしたりして体温調節を行います。
しかし、本来働くべき対応調節機能に何らかの不調があると、体が慢性的に冷えた状態に陥ってしまいます。これが「冷え症」と呼ばれる症状なのです。この冷え症を引き起こす原因には、以下が挙げられます。
ストレス溜まっていませんか? ~自律神経の乱れ~
自律神経とは、交感神経と副交感神経のことをいいます。交感神経と副交感神経は無意識に働き、内臓の動きや代謝、血圧や体温の変動などをコントロールしています。
しかし、過度なストレスや不規則な生活などによってこのコントロールが上手く機能しなくなると、体にさまざまな不調が表れます。冷えも、自律神経の乱れによる体温調節機能の破綻からくる症状の一つに挙げられます。
低血圧や貧血の人は要注意! ~血液循環の停滞~
低血圧や貧血などによって血液循環が悪い状態が続くと、体の隅々まで血液が行き届きにくくなってしまいます。特に手足の末端部分は血液循環が悪くなりやすいため、冷えやすくなるのです。
運動不足気味ではありませんか? ~筋肉量の低下~
筋肉は運動によって収縮することで熱を産生します。しかし、運動不足や痩せ型体質の人は筋肉量が少なく熱を産生しにくいため、冷え症になりやすいのです。
身体の締め付け要注意! ~皮膚感覚の低下~
皮膚は、気温を感じるセンサーの役割を果たしています。皮膚から気温の変化を感じることで、脳が反応し、体温を調節するのが通常の働きです。しかし皮膚感覚に異常があると、体温調節が上手く機能せず、冷えを引き起こしてしまうことがあります。 特に、きつく締め付けられるような下着や靴が原因で皮膚感覚が低下することが多いです。
冷え症の種類は1つだけじゃない!
冷え症は「下半身型」「四肢末端型」「内蔵型」「全身型」といった4種類のタイプに分けられます。それぞれの特徴についてみていきましょう。
30代以降の男女に多い下半身型
下半身型の冷え症は、主に腰から下にかけて冷えるタイプで、30代以降の男女によくみられます。上半身は冷えないため汗をかきやすく、手は温かいのが特徴です。主な原因として、長時間のデスクワークなどでお尻や脚の筋肉が硬直して、血流が滞ることが挙げられます。
女性に多い四肢末端型
手足の末端が冷えやすい四肢末端型は、若い女性に多くみられるタイプです。特に痩せ型の人や無理なダイエットをしている人に多いのが特徴です。冷えと重なって肩こりや頭痛も生じることがあり、普段運動をしない、筋肉量が少ないといったことが主な原因に挙げられます。
ぽっちゃり体系の方に多い内蔵型
内蔵型は、手足の体表面よりもお腹が冷えやすいのが特徴です。特に30代以降のぽっちゃり体型の女性に多くみられ、手足に冷えを感じない上に汗をかきやすいため、自覚しにくいことが多いです。 原因としては、冷たい飲食物を摂取しがちであることや自律神経の乱れなどが挙げられます。
基礎代謝の低い方に多い全身型
全身型は、常に体温が低く、暖かい時期でも冷えを感じるタイプです。身体が冷えているのが当たり前になってしまっているため、このタイプも自覚しづらいと言われています。原因としては、生活リズムの乱れや食事量の不足によって基礎代謝が低いことが挙げられます。
ストレッチ・エクササイズで冷え症改善!
冷え症を改善するには、血液循環を良くして筋肉を活性化させる必要があります。ここでは冷え症改善にオススメの運動を紹介していきます。
●ふくらはぎストレッチ
脚を前後に開き、アキレス腱を伸ばす要領で前脚に体重をかけていきます。
ふくらはぎが伸びていることを感じながら20~30秒ストレッチをします。
後ろ脚のつま先がまっすぐ向くこと、踵が浮かないことがポイントです。
左右ともに行いましょう。
●腸腰筋ストレッチ
脚を前後に開いて、前脚は立ち膝をつきます。体を前傾させていき、鼠径部が伸びていることを感じながら20~30秒ストレッチします。 左右ともに行いましょう。
●カーフレイズ
立った状態で、背筋をまっすぐ伸ばして両方の踵を上に上げます。
上げた踵をゆっくりと床に下ろしていきます。これを10~20回繰り返します。 不安定な場合は、壁や椅子に手を添えて行うと良いでしょう。
●ハムストリングスストレッチ
椅子に座り、片方の脚を前に伸ばします。
体を前傾させていき、太ももの裏が伸びていることを感じながら20~30秒ストレッチします。
体を丸めないことがポイントです。 左右ともに行いましょう。
●臀部ストレッチ
椅子に座り、一方の脚を組むように反対の太ももの上に乗せます。
体を前傾させていき、臀部が伸びていることを感じながら20~30秒ストレッチします。
体を丸めないことがポイントです。 左右ともに行いましょう。
●手のひらマッサージ
- 手のひらを手首側から指の付け根へ向けてマッサージしていきます。手のひらの骨と骨との間を丁寧にマッサージしましょう!
- 指の付け根を指1本ずつ丁寧にマッサージします。
- 指先の爪の付け根部分を丁寧にマッサージします。
冷え症タイプ別の改善方法
下半身型の方はストレッチ!
下半身を中心としたストレッチを行い、お尻や脚をほぐすようにしましょう。長時間のデスクワークを避け、途中で立ち上がって動くなどの対策をするとより効果的です。
四肢末端型の方はしっかり運動!
手足だけを温めるだけでなく、運動で筋肉量を増やしたりしっかりと食事を摂ったりして、体の中心から熱を作り出せるようにしましょう。
内蔵型の方は冷たい食べ物・飲み物を避ける!
食べすぎや飲み過ぎ、偏食に注意しましょう。飲み物は常温で飲むようにして、冷たい飲み物の摂取を減らすなどの対策が必要です。
全身型の方は生活習慣・食生活改善を!
生活習慣や食生活を改善して、基礎代謝を上げましょう。不規則な生活リズムを正して、睡眠を十分に取ることで体の冷えを改善することができます。
まとめ
今回は冷え症の原因や対策方法についてお伝えしました。冷え症のほとんどは生活習慣が原因となるので、普段の生活を見直していくことが大切です。
スリーウエルネスでは、一人ひとりの悩みに合った改善プログラムを提案しています。冷え症にも効果的な、有酸素運動の指導、筋膜リリース施術、インディバを使用した温熱療法なども行っているので、ぜひ体験してみて下さい。
スリーウエルネス 原田